米オハイオ州クリーブランドで、９歳の少年が集めていたポケモンのトレーディングカードのコレクションを盗まれる事件があったが、捜査に当たった警察官はカードを取り戻しただけでなく、自分が昔集めていたカードをプレゼントして少年を大喜びさせる出来事があった。
９０年代に大流行したポケモンカード集めは今も根強い人気を保つ。９歳のブライス君もファンの１人。ところが大切にしていたカードのコレクションを、別の少年にひったくられる被害に遭った。
この事件の捜査を担当したクリーブランド警察の警察官、ジミー・グロテンラスさんも、子どもの頃にポケモンカードを集めていた愛好者だった。
グロテンラスさんらは近所の子どもたちの話から、カードを盗んだ少年を特定。両親に問い詰められた少年は、カードを返して謝罪した。
しかしブライス君の元に戻って来たコレクションは一部がなくなっていた。肩を落とすブライス君を見て、グロテンラスさんは自分のカードがまだ自宅にあったことを思い出したという。
「クローゼットを探したらバインダーがあった。上司と相談して、翌日同僚と一緒に持っていくことにした」とグロテンラスさん。
希少なカードがぎっしり詰まったバインダーに、ブライス君は目を輝かせた。「こんなのがもらえるなんて思わなかった。本当に興奮した」とブライス君は言う。
２世代のポケモンファンは一緒に座ってカードを眺め、別れる時は新しい友人になっていた。
グロテンラスさんのコレクションにはホログラムカードや初版のカードも含まれていたが、どのくらいの価値があるかは分からないという。
これこそが警官の職務だとグロテンラスさんは言い、「市民を笑顔にさせられれば、仕事がうまくいったということ」とフェイスブックに記している。
http://www.cnn.co.jp/fringe/35083045.html