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【名探偵コナン】赤井秀一×安室透 54【赤安】 [無断転載禁止]©bbspink.com
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0001やまなしおちなしいみななし2016/10/28(金) 16:41:27.32ID:???
名探偵コナンの赤井秀一(沖矢昴・ライ)×安室透 (降谷零・バーボン) について語るスレです

・sage進行
・荒らし、キャラ叩き、煽りなどは徹底スルー
・スルーできない人も荒らしと見なします
・実況、ヲチ、晒し、二次創作の話題禁止
・他カプ話・他ジャンル話・リバ・ノマ禁止
・特殊嗜好(スカ・死ネタ・リョナ・SMなど)は一行目に記載して改行
・バレは公式発売日0時解禁(それ以前はバレ表記して改行・本誌バレは本誌バレと明記)
・このスレ内容の転載禁止
・次スレは勢いが早い時は>>950、通常時は>>980


関連スレ
【名探偵コナン】安室透受けスレ8
http://phoebe.bbspink.com/test/read.cgi/801saloon/1476669807/
※前スレ
【名探偵コナン】赤井秀一×安室透 53【赤安】
http://phoebe.bbspink.com/test/read.cgi/801saloon/1477359255/
0731やまなしおちなしいみななし2016/11/01(火) 00:56:15.87ID:???
空気を読まずにハロウィン記念に狼男×吸血鬼の赤安SS投下(1/3)




「だから!僕は赤井の血を吸うことは決してありません!」
もう何度目になるかわからない僕の言葉に赤井はやはりいつも通り眉間の皺を深くした。
「俺が構わないと言ってるんだ」
不機嫌さを隠そうともしない口調に僕が吐き出す言葉も自然と荒くなる。
「何度も言ってるでしょう!?吸血鬼だからって毎度毎度血液を欲するわけじゃない。ごく普通の食事をして暮らして、ほんの時々血を吸うだけで生命活動は十分にまかなえるんだ!」
毎回同じ講釈を垂れる僕に赤井はポケットに手を突っ込んだままふん、と鼻を鳴らした。
そういう気障な仕草か腹立たしい程に似合う男だ。 
「それにしたってもう何十年、いや何百年血を飲んでないんだ?さっきからふらついていて、立っているのもやっとじゃないのか」
「うるさい!」
赤井に向かって振り上げた拳はひょいとかわされて虚しく宙を切った。
最後に人間の血を飲んだのはいつだったかなんて、もう覚えてすらいない。
今夜のように月の出ない夜はいつもに増して気分が悪くなる。
ほら見ろ、と言わんばかりの視線が悔しくて情けなくて、僕は痛みを感じるくらい奥歯をぎりりと噛んだ。
0732やまなしおちなしいみななし2016/11/01(火) 00:57:03.77ID:???
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「わかってるんですか!?僕があなたの血を吸ったら赤井も吸血鬼になるんですよ!?」
「俺は狼男だ。どっちみち魔物なら今さら吸血鬼になったって変わらんよ。それで零君が少しでも楽になるのなら俺はそれでいい」
赤井は一度言葉を切って僕の目を真っ直ぐに見つめた。
エメラルドグリーンの瞳は凪いだ海のように穏やかだった。
「君を愛しているんだ」
やはり何度目になるかわからない愛の告白に、僕は今日も返事を飲み込む。
愛してるのは僕だって同じだ。
でもだからこそ、赤井を僕と同じにするわけにはいかない。
不老不死で一人孤独に生き続ける僕とは違って、赤井には親がいる。兄弟がいる。
今日のように月の灯りを浴びなければ人間と何ら変わらない生活を送ることだってできる。
何百年何千年過ごしたって老いていく周囲から取り残され、見送るばかりの生き方には慣れることはない。
こんな寂しくて虚しい想いをするのは、僕一人で十分だ。
頑なに唇を引き結ぶ僕に諦めたように、赤井はゆっくりとため息を吐いた。
「…仕方がないな」
ぼそりと呟いた赤井は自らの首に向かって鋭く尖った爪を伸ばす。
「赤井っ!?何を…!」
僕が止める間もなく、赤井は自身の首をピッ、と引っ掻いた。
自分が切りつけられたわけでもないのに僕は自分でも動揺するほど体をビクリと震わせてしまう。
爪先でなぞった一直線に赤い筋が浮かび、ところどころに小さな血の球が浮かんでいく。
じわりと赤井の首もとに滲む深紅の液体を目にした途端、ドクン、と身体中が脈打つのを感じた。
視界に赤い靄がかかったようにくらくらと眩暈がする。
欲しい。
今すぐあの流れる赤井の血が欲しい。
待ち構えたように赤井ははぁはぁと息を荒げる僕に向かって両手を広げた。
あぁ。もうだめだ。
燃え盛る炎に飛び込んでいく羽虫のように、気づいたときには僕は赤井のうなじにかじりついていた。
0733やまなしおちなしいみななし2016/11/01(火) 00:57:20.17ID:???
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見た目に反して柔らかな皮膚を突き破り、溢れ出る赤井の血液を舌で舐めとりカラカラに乾いた喉の奥へと送る。
生温かい赤井の体液が僕の中に取り込まれていく。
口に広がるのは焦がれ続けた錆びた金属のような味。
一滴も赤井の血を溢さないように僕は傷跡に沿って何度も何度も舌をはわせる。
人間の姿をしているのに赤井のうなじからは汗と混じってわずかに立ち上る獣の匂いが鼻腔をくすぐり、それがより一層僕の興奮を急き立てた。
自制できないほど狂おしく僕は赤井の血を求めている。
力強い腕に抱き留められながら飲み下す赤井の血液は、今まで口にしてきたどんなものよりも甘美な味がした。
「零君」
不意に名前を呼ばれて僕はハッと意識を取り戻す。
慌てて赤井の首から体を離すと、そこには赤井自身がつけた爪痕の他に牙の刺さった二つの傷跡がくっきりと浮かび上がっていた。
月の光に照されたわけでもないのに青白い赤井の顔を後悔の念に押し潰されそうになる。
「え、あ…ぼ、僕は…なんて、こと…」
自分のしたことの重大さに気づき、ぱくぱくと言葉にならない声で僕は喘ぐ。
ぐにゃりと視界が歪むような感覚がして、あれだけ血液を摂取したのに息苦しさで今にも倒れてしまいそうだ。
「零君」
もう一度、赤井は心地よく響く低音で僕の名前を呼ぶ。
ただ立ち尽くしたまま謝罪も弁解も紡ぐことができない僕の口を、赤井の唇がそっと塞いだ。
僕も赤井も禍々しい魔物なのに、それはまるで天使が祝福したような優しいキスだった。
「これで、君と同じだな」
唇を離してニヤリと口角を上げた赤井の口元からは、犬歯とは違う鋭い牙がのぞいていた。
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