米連邦捜査局(FBI)の求人にはこの3年間で15万人が応募したが、 採用に至ったのはわずか2200人。
応募者の能力、性格、身元など採用基準は至極厳しい。
ベテランFBI捜査官で志願者のための「FBIキャリアガイド」を執筆した
ジョセフ・W・コレター氏は「もし入局を目指すなら捜査官の仕事に対する正しい認識を」とアドバイスする。
まず「X―ファイル」などテレビで見たFBI捜査官のイメージは捨てる。
常に危険が伴う仕事で、勤務時間は長い。
原則午前8時15分から午後5時の勤務だが、1日10時間労働は当たり前。
家庭は持っても、常に仕事最優先の姿勢が求められる。
また、応募するには公認会計士または法学士の資格、指定大学の卒業資格など5つある資格のいずれかを満たしていなければならない。
この他にエンジニアリング、言語、物理学などの専門知識も最低1つは必要だ。
犯罪歴、学生ローンの債務不履行、ドラッグ使用は論外で、男性は体脂肪19%未満、女性は同22%未満と身体的な条件もある。
コレター氏によると、数カ月に及ぶ対面または電話のインタビューでは、随所で人間性が試される。
1番のタブーは、給与、配属、有給日数を交渉すること。
「唯一、許される交渉といえば初出勤日だろう」とコレター氏。
「休暇中に事件が起きたら呼び戻されるのか?」などの愚問も命取りになるそうだ。