>>373
「あなたが赤井でないことに最初は失望しましたが今は心から思います。あなたが赤井でなくて良かった」
「それはどういう意味ですか?」
「僕は赤井とはいつも隣に立っていたいと思っていました。同じ高さで同じ位置で。寄り掛かることなんてもっての外だ」
「……」
「でもあなたには。僕があなたの盾になって前に立ちます。だからあなたは僕が振り返った時いつもそこに居て欲しい。
疲れて倒れそうになったら抱き止めて欲しい。素直にそう思えるんです」
「……赤井さんは戦友、ということでしょうか」
「そんな良いものですかね。今でもあいつに対する気持ちになんと名付けて良いのかわかりません。でも沖矢さんへのそれはわかります」
「聞いても?」
「ふふっ。『愛してます』」
「……僕も、です」
「沖矢さん、キスして」
「……赤井さんには言わないんでしょうねその言葉は」
「もちろんです。沖矢さんだけです」
「安室さん……」
「ん……はっ……好き……おきやさ……う……ん……もっと……好き……好きです……」
「いつか……僕を嫌いになる日が来るんでしょうね……」