バボ「………」
ライ「…そろそろ帰るぞ。何時間立ってると思ってるんだ。俺は自分の忍耐を称賛しそうだよ」
バボ「…帰っていいですよ。ぼく残りますから」
ライ「……おい」
バボ「先帰っててください」
ライ「帰りはどうする」
バボ「適当にタクシー捕まえます」
ライ「こんな通り簡単に通るわけないだろう。あまりワガママ言うな」
バボ「そうですよ。ワガママです。だって最初からぼくのワガママだ。」
ライ「おいバーボン」
バボ「べつにどっか行こうって訳じゃないです。ただまだ帰りたくない。いま帰ったらきっと透にも零にも当たりちらしそうだし…複雑なんです」
ライ「……そんなに許せないのか?姉に恋人がいるなんて普通のことだろう」
バボ「わかってますよそんなこと。わかってる。だけどあの二人、絶対に結婚するから」
ライ「………?」
バボ「正直結婚はもう棒読みです。帰り遅いし休日はマメに会ってるし指輪買いに言ってるし、この間なんて紹介されました。友人とか言ってたけど役満じゃないですか!」
ライ「知ってたのか」(帰りたい)
バボ「調べたんです。服の貸し借りよくするし、零はアクセサリーなんてつけないのに箱に入った指輪なんて」
ライ(脇見が甘すぎる…)

ライ「結婚がダメなのか?お前の姉二人もう適齢期だろ」
バボ「本人たちに聞かれたらぶっ飛ばされますよ。……そう結婚するんですよ。れーくんは。そしたらもう、帰ってこないじゃないですか」
ライ「………」
バボ「赤井は甲斐性なしじゃないし、れーくんだって稼いでる。貧乏じゃない。だったらきっと家買うでしょう?二人の家だ。そしたら、そうなったらもう、れーくんはぼくの家に帰ってこないじゃ、ないか!」

ライ「………そうだな」