「今日は仕事休みなんですが行かなきゃいけない場所があって」
モブおじさんが案内してくれたのは霊園の一角にある小さな墓だった
「こういう仕事ですからね。仲間が亡くなることもあって…月に1回こうやって手を合わせに来てるんです」
少しの沈黙のあとモブおじさんは続ける
「身寄りがない者もいるんで・・・誰かが手を合わせてあげないとと思って仕事仲間みんなでここに(墓を)買ったんです」
「映る仕事とはいえ、誰も覚えててくれませんから、せめて仲間内だけでもね」
「(家族がいるから)私は幸せなほうですよ」