童謡「ジンデレた」

昔々あるところにゼロと呼ばれる顔が可愛い男がいました
国家の犬として働く彼はとても優秀なのでいつも三徹〜五徹というpixivでよく見る生活を送っていました
ある時、通称黒の組織が新規組織員募集チラシを掲げたので
幼なじみの須古田や前世からのライバル赤井は全身黒い衣装に身を包み面接会場に向かいました
ゼロも行きたかったけれど全身黒は自身の美意識に反するため行くことができません
悲しみに暮れていたゼロの所に1人の魔女が現れました
彼女はゼロが面接へ来れるようにと可愛いミストレ衣装と拳銃、それからブルマンお気に入りのループタイをくれました
おしまいに魔女は1つ注意を与えました
12時を過ぎれば面接会場に残る者はスパイとして消されるから必ず12時までにアジトを出なさいと
ベルモットと名乗った魔女にお礼を言ってゼロは面接に向かいました

面接を受けたゼロは注目の的になりました
なんせ須古田も赤井もNOCバレし残ったのはゼロだけだったのです
つつがなくジンの圧迫面接を終え鼻で笑う様が気に入らねぇという最高の賛辞をもらったあと
ゼロは帰ったふりをしてこっそりアジトに残り内部を探っていました
夢中になっているといつしか時計は12時を迎える直前でした
慌てて帰ろうとするゼロの背後へ煙草を吸いに来たジンが現れます
あわやと言うところで見つからずなんとかゼロは逃げ出しました…大切なループタイを残して

ジンは残されたループタイを怪しんだジンはスパイがいるかもしれないと思い国中に構成員を送りました
このループタイが一番似合う可愛い男を幹部にすると言って
そしてゼロの幼なじみの須古田やライバルの赤井の番になり
2人はなんとかしてループタイを似合わせようと髭を剃ったり髪を切ったりしましたが
かっこよすぎるという理由から却下されとうとうゼロの番になりました
ループタイをつけてみると、あつらえたかのようにぴったり似合い、顔が可愛い男が完成しました
構成員はこの男が俺たちの上司だと大喜びで他のコードネームを持たない構成員達に伝え、皆で大喜びでジンに報告しました
あの日何をしていたのか聞くつもりでしたがなんだか聞きづらい空気になってしまったので
仕方なくジンはお前を幹部にしてやると伝えました
するとゼロはあの日の鼻で笑ったムカつく笑みではなく、にっこりと幸せそうに微笑みます
ジンはなんだか胸の内に暖かい何かが芽生えるような不思議な感覚を味わったそうです

めでたしめでたし