本当は越えない為にある筈の壁。だがそれは個々の内心にしか存在しない。
そしてそれは自分で「その手前までならギリギリセーフ」と決めているということ。
つまり壁の手前スレスレを歩くわけだ。
だが実際はタテの壁などではなく、横に引かれた架空のラインである。
空中で架空のラインの上で浮き続けられる人間など存在しない。

ほぼ大半の風俗嬢が、上の方からラインを突き破ってどんどん下に堕ちるのだ。
踏みとどまれるのはハガネの精神力、目的意識、明確な目標
これら3つの強力な浮力を併せ持つ勇者のみである。


そして、レベル2からレベル3へ、更にレベル4へ。
それでもまだ下にラインがあることで、そこだけは越えないもん、と強がる。
越えるの越えないのと考えてるのは当人だけであって、落ちてるだけだから止まらない。
落ち始めた石ころは空中では止まれないのだ。
店が潰れるだのカレシにバレただの、という突発事態が起きない限り、落ち続ける。