違法な売春の場との疑いがあった、兵庫県尼崎市の「かんなみ新地(しんち)」で1月22日、大型重機による本格的な解体作業が始まった。
市の進める買い取り交渉が8割の区画でまとまったためだ。小学校からわずか数十メートルの場所にあった「迷惑施設」を一掃し、市はイメージ刷新を図る。

かんなみ新地は、阪神尼崎駅と出屋敷駅の間に位置する歓楽街。三和本通商店街のすぐそばの住宅街にあり、約670平方メートルのエリアに木造の飲食店36軒がひしめいていた。

 いずれも1950年代後半に建てられた長屋で、飲食店の営業許可を得ていた。だが実際は、風俗営業法で営業が禁止されている地域にもかかわらず、性風俗店となっている疑いが強かった。

 日が暮れるとピンクのネオンが煌々(こうこう)とし、開け放たれた狭い間口の入り口付近に女性たちが座る。「ちょんの間」
と呼ばれる店構えが約55メートルにわたって並ぶ一角には、女性たちを目当てに県外からも男性客が集まった。風俗雑誌にも特集されるほどで、その相場は「20分で1万円」だったという説もある。

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