私はもう中年の域に達した歳に成りましたが、若い時から女装が趣味です。
と言うよりも、日常的に女装で通しているのです。
子供の時から男物には興味が無く女の子の格好をしたがったのですが、両親が許してくれませんでした。
今の様に性同一障害等と知る者も少なく、単なる変態扱いをされたのです。
ですから父は私に冷たい視線を向け、母も何とか男らしく育って欲しいと事有る度に口にするのでした。
私にとって、それは拷問に近いもので、どんどんと追い詰められるのです。
それでも高校までは親の面子を立て男の素振りをしていましたが、
それも限界に近づき、卒業を機会に都会に進学を願い出ました。
両親はすっかり男であると信じていたので、何の反対も無く一人暮らしに成功したのです。
それからは夢の様でした。自分好みの女物の服を買い、下着やストッキング、靴まで揃えました。
その為にアルバイトをして、お金を貯めなければなりませんでしたが、
自分を生かすのですから苦痛に感じたりしません。
買い揃えた物を身に付けて、化粧もして外出も試みました。
             
身体が華奢で声も女っぽく、元々髭も生えませんでしたから
誰から見ても女にしか見えないという自信も有りました。
顔立ちも女の子の様に綺麗だと言われてましたから、高校は男子校だったので、
その趣味の有る先輩から唇を奪われそうになった事もしばしばでしたし、
友達の部屋では暴行されそうになった事だってあったのです。
その度に事無きを得て来ましたが、
そんな時は何時も私は勃起して何とも言えない興奮を覚えたものです。
しかし、小さい田舎町で変な噂が流れると
両親に何を言われるかと思い、一線を越えれなかったのでした。

思った通り、女装した私に声を掛けてくる男達が沢山居たのです。
嬉しかった。益々、女に成りたいと思ったものです。
当然のように私のアルバイト先はゲイバーへと移行して行きました。
多くの指名客を得て、収入も増えたので、その金で胸を膨らまし、
女性ホルモンをうって、より女に近づいて行ったのです。
大学には、ちゃんと通いましたが男の格好で行くのが苦痛です。
しかし、両親を思うとこの位は仕方が有りません。
でも下着は女物を着用し、ズボンの下にはパンストを着用していたのです。