まだ勃起していないので、陰茎はだらりとぶら下がっている。
くるみは、指の腹で撫でるようにしてペニスの感触を確かめていた。それ以上は何もしようとはしない。握ってさえくれない。
まあ、自分から握るのはさすがに憚られるか。興味が湧いて握ってみたくなったとしても、あまり積極的に動くのは気恥ずかしい。そんなところだろう。
「握ってごらん」
俺はくるみを促した。
くるみは、俺の言葉を待っていたかのように、指を曲げてペニスを包み込んできた。
「こうですか……?」
自信なさげに言ってくるみは俺を見上げた。
「そう、そう。少し指を動かしてくれる? さっきまでやっていたように、ボディーソープを俺のオチンチンに塗り付けてくれればいいから」
「はい」
くるみは従順に指を動かした。慎重な手付きでペニスをさすっていく。
おかげでペニスは少しずつ勃起していった。
だんだんと硬度を増しているペニスにくるみは特に反応することく、ひたすらに指を滑らせていた。
完全な勃起を果たす頃には、すでに陰茎全体がボディーソープにまみれていたが、くるみがそれに言及することはない。二重三重にボディーソープを塗り込めてくれる。
このままではまずい、と俺は思った。くるみはまだ遠慮がちな触り方をしているものの、これがいつまでも続けば射精したくなってしまうかもしれない。
俺はくるみに言った。
「今度は玉にも塗ってくれる?」
「え?」
「ここ」
自らの手で睾丸を軽く持ち、すぐに離す。
「あ、はい」
理解してくれたようで、くるみは陰茎から手を離し、玉袋を下から持ち上げるように触れてきた。
俺は睾丸を指し示しただけのつもりだったが、くるみは、同じ触り方を求められていると受け取ったらしい。
彼女の掌の上には、ふたつの睾丸が乗っていた。まるで重さを量っているかのようだった。
「あ、こうですよね……?」
くるみは手を前後に動かして、玉袋にボディーソープを擦り付けていった。睾丸が指先と手首の間を何度も往復する形になる。
ボディーソープのヌルヌル感も手伝って、たまらなく気持ち良かった。思わず尻の穴を繰り返しすぼめてしまう。
陰茎は勃起したまま反り返っており、時折 ぴくぴくと微動していた。