こうしてーーー
僕たちのアイギススレは熱風のように8888年を駆け抜けーーー
やがてその歩みを緩め、ついには恋人たちによって投げ捨てられた貝殻のように、ひっそり忘れ去られた
今では訪れる人たちもめっきりと減って、9000年に達するにはまだ当分は先のことになりそうだった

スピカはあの後すぐ何も言わずに立ち去った。今ではガルオデを立て直した功績者の一人である
モミジたちはお花へと旅立った。面倒な妹たちが多く、気苦労が絶えないらしいが充実した生活らしい
シエナはお城へと旅立った。久しぶりに会った赤レンガに身を包む彼女は見違えるようだった
モニカはお歌へと旅立った。よりによって星4クラスに配属されたため当分はヒマらしい
ミコトはお社へと旅立った。便りはないが、彼女ならきっと立派に務めを果たせるだろう
ユーノはエロブルへと旅立った。生来のビッチが己を生かす新天地をついに見出したのだ
クロリスにもエロブルから誘いがあったが断った。口には出さないけれど、娘と共にいることを選んだようだ。
そう、大部分の者たちはここに残っている。引き取り手のいない者たち、好んでここに残る者だち、
理由は様々だが、僕たちはたしかにまだここにいてヘカトンケイルやバルバドスと熱い死闘を繰り広げている最中なのだ
よければまたここに君が帰ってくることを待っている。未来の宮廷画家より、王子たちへ