ゼノビア(ラテン語: Zenobia)は、3世紀に存在したパルミラ王国の「女王」と呼ばれた人物である。
パルミラ語(アラム語パルミラ方言)で「最も傑出した敬虔なる女王、セプティミア=バト=ザッバイ」と記されている。
ローマ王の後継者を暗殺し混乱に乗じて領土を拡大していったといわれ、戦士女王(Warrior Queen)とも呼ばれた。
騎馬術にも優れた才能を示し、握力はゴリラを上回ったという。
のちにローマのアウレリアヌスとの戦いで敗北するも、高価な別荘を与えられ贅沢な生活を送り、アウレリアヌスよりも長生きしたとされる。
アウレリアヌスは書簡に「ローマ人は『一女性と戦っているだけ』と(アウレリアヌスを)侮蔑するが、ゼノビアの性格と握力を知らないからである」と書き残した。
剣や兵士の首を片手で掴みへし折ることが得意でゼノビアを殺す手段は寝込みを襲う以外にないとされた。