「速い馬場が初めてで......」

16日に行われた第77回皐月賞(G1)のレース後、3番人気のカデナに騎乗していた福永祐一騎手がそう悔しがっていた。
前哨戦の弥生賞を勝って主役の1頭に挙げられていたカデナだが、その弥生賞が良馬場では歴代最も遅い勝ち時計。
時計面で大きな不安を抱えていたが、コースレコード・タイという高速決着で、福永騎手の不安が的中してしまった格好だ。

それにしても、先週の中山競馬場の豹変ぶりには驚かされた。
今開催の中山は、開幕時から総じて時計のかかる馬場だった。その上に前々週、前週と雨が降った中での開催だっただけに、2カ月開催の最終週となる皐月賞週の馬場コンディションは「相当タフになる」と考えられていたのだ。
実際に事前の雨予報が重なったこともあって、各メディアは総じて「荒れた重い馬場」での記事や予想を展開、出走馬の各陣営からも口々に馬場を気にするような言葉が相次いだ。

ところがいざフタを開けてみれば、これまでの中山開催が嘘のような高速馬場だった。
土曜日から上がり3ハロン33秒台が連発し、山藤賞(500万下、1800m)では先月の中山の2000mで上がり3ハロン35.6秒で3着だったレッドローゼスが33.3秒の末脚で快勝。
皐月賞当日に至っては32秒台の上がりも記録され、皐月賞は事前の想定とは完全に異なった舞台で行われることとなった。

その結果、アルアインとペルシアンナイトという前走で「阪神」の重賞を快勝してきた馬がワンツーゴール。
3着ダンビュライトこそ意地を見せたが、4着のクリンチャー、5着のレイデオロ、いずれも「今開催の中山を使っていない馬」が掲示板を占めた。

しかし、それも仕方がないのかもしれない。
今開催の中山は「皐月賞週」と「それ以外」に分別できるほど、大きく異なった馬場状態で競馬が行われており、弥生賞やスプリングSで上位を賑わせた馬たちは、いわば「それ以外」の中山で結果を残してきた馬である。
6着スワーヴリチャードも今開催の中山を使っていないが、そこに続いたのが7着ファンディーナ、8着ウインブライト、9着カデナといずれも「今開催の中山重賞を勝利した馬」であることが、なんとも対照的な結果となってしまった。
ちなみに先述した通り、今年の皐月賞は2015年の最優秀古馬ラブリーデイが、やはり2015年の中山金杯で記録したコースレコードと同タイムの「皐月賞レコード」だった。

実はこの日に行われた「芝の特別戦(固有の名前がついたレース)」鹿野山特別(2000m)、春雷S(1200m)、春興S(1600m)は、いずれも現行のレースレコードを更新している。
これだけを見ても、この日の中山がいかに特殊な高速馬場だったのかがわかる。
つまり皐月賞を含め、この日に行われた芝の特別戦は「すべてレコードを更新した」ということだ。
これもJRAの馬場造園課の技術の賜物といったところだろうか。

しかし、以前同じようなことがあった昨年の高松宮記念の際は、メディアだけでなくファンも巻き込んで大きな波紋を呼んだことを覚えている人も多いだろう。
G1という競馬における「看板商品」を絶好のコンディションで開催したいという主催者側の意図は理解できなくもない。
だが、馬場を"人為的"に大きく変化させてしまうのはいかがなものだろうか。
多くの馬券購入者にとって、馬場状態は予想の重要なファクターを占めていることは述べるまでもない。
それが、実際にレースが行われる土曜日まで「まったく不透明」というのは結果的に、週末までの競馬への意識を低下させ、馬券の購買意欲を削いでしまうことにつながらないのだろうか。

続く

以下ソース
http://biz-journal.jp/gj/2017/04/post_3150.html

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