病気や症状の性差(男女差)を考慮した「性差医学」を日本の医療の中に根付かせ、全国で女性外来の展開を推し進めてきた天野恵子医師。
現在最も注目し、大きな可能性を見ているのが和温療法だ。
この治療法で多くの女性の更年期障害や不定愁訴が改善、いくつかの神経変性疾患などでも著効を示している治療例があるという

和温療法とは、全身を気持ちよく(和む)温める治療法のことである。
もともとは、鹿児島大学の鄭忠和教授が、難治性の心不全の患者さんのための、安全な治療として始めたもの。

具体的な治療方法としては、まず60℃に設定した遠赤外線乾式サウナ治療室に入り、全身を15分間温める。
その後、体を毛布でくるんで30分間安静保温し、最後に発汗した量に見合う水分を補給する。

「60℃/15分間のサウナ浴により深部体温は平均1.0℃上昇する。
副作用はなく、全身の動脈・静脈を拡張させて血管抵抗を低下させ、血液循環を促進する効果があります。
運動するのが困難な患者でも、気持ちよく発汗を促すことができるのです」

と天野医師。

和温療法の心不全や閉塞性動脈硬化症に対する効果については、既にエビデンスが確立されている。
2010年に改訂された慢性心不全に対する日本循環器学会ガイドラインの非薬物療法の項においては、クラス1(有効)として掲載され、積極的に推奨される治療として循環器専門医からも承認されている。
2012年9月には、厚生労働省から慢性性心不全に対する「高度先進医療B」として承認を受け、多施設前向き共同研究が実施されている。

天野氏が和温療法に関心をもったのは、自身の体験がきっかけだ。

「自身が更年期障害に苦しんでいた時、ホルモン補充療法、漢方、鍼灸、気功など、あらゆる方法を試した。
そのなかで唯一効果が感じられたのが<入浴>でした」

入浴後2時間ほどは、体が楽になったという。
それで「以前から慢性心不全への治療法として知っていた和温療法は効くはず」という確信が芽生え、2006年ごろから自身の患者を鄭先生に紹介し、和温療法を体験させていた。
女性特有の更年期障害やそれに付随するさまざまな不定愁訴の大幅な改善が見られるだけではなく、線維筋痛症、慢性疲労症候群、パーキンソン病など、決定的な治療方法がない疾患でも患者さんの症状が緩和されていく様子を目の当たりにして、この療法の効果に対する確信をますます深めたという。

現在、天野医師が女性外来を担当する静風荘病院(埼玉県新座市)にも2機の乾燥サウナが設置されており、入院しての治療も可能である。
冷え性、線維筋痛症、慢性疲労症候群、過敏性腸症候群、更年期症候群などに効果をあげている。

「治療後、自宅でも風呂に入って体を温め、<和温もどき>を続けることで、効果を維持している患者さんもいます。
またパーキンソン病などの難治性の神経変性疾患では歩行困難な患者さんが治療後に歩行が可能になるなど劇的な改善が見られる症例もあります。
身体を温めることは全ての病気の根幹に効く治療です。体を温め、血流を促し、リラックスさせるのです。副作用も無く悪いはずがありません」

天野医師は語る。

続く

以下ソース
http://healthpress.jp/2017/04/post-2884.html

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