覚せい剤の使用や密売などで逮捕起訴され、通算12年を塀の中で過ごした後、その経験を基にさまざまな活動を続ける中野瑠美さんが、女子刑務所の実態を語る「知られざる女子刑務所ライフ」シリーズ。

毎日暑いんで、今回はコワいお話にしようかなと思います。
読者の皆さんの中にも霊が見える方って、いらっしゃいますよね?私は見えないのですが、ある霊媒師さんから「アンタには生き霊が憑いてる」と言われました(爆死)。
まあ「ポン中でムショ帰りのくせに」テレビに出たり、サイゾーウーマンでエッセイを書かせてもらったりしてるから、妬まれているようです。そう言われてもねえ。
でも、どうしようもないので、ほったらかしてます。そもそも私には見えてませんしね。

せやからムショでも、これといった霊体験はしていないのですが、いろんな話は聞いてきました。ちゅうか、ガチで見てしまったら、怖くて懲役(受刑者)や刑務官なんか務まりませんよ。
で有名なのは、死刑を執行する「刑場」のある施設の幽霊話です。みんな言ったはるから、実話と思います。
ウチのラウンジのお客さんに刑務官さんもいてはるんですが、「夜は怖いわ」とおっしゃってます(笑)。やっぱり怖いんですね。

全国で刑場があるのは、札幌、仙台、東京、名古屋、大阪、広島、福岡の7つの拘置所で、札幌と仙台は刑務所内の拘置支所です。
なんで刑務所ではなく拘置所かというと、死刑は執行されるまで「未決囚」やからだそうです。吊るされて初めて「既決」になるんですね。

死ぬまで未決やから舎房着(いわゆる囚人服)ではなく私服で、髪形も自由です。
女子はもともと未決も既決も髪形はわりと自由なんですが、男子は刑が確定したら丸刈りにされます。死刑囚は伸ばしていてもいいんです。
そういえば、刑務官も死刑囚にはちょっと優しい気がします。

刑場はたまに報道陣にも公開されてるそうで、見に行った知り合いの記者さんは、「霊感ない人でも、めっちゃヤバい」とおびえていました。照明もちゃんとあるのに、「何か暗くて怖い」のだそうです。
記者さんは「足を踏み入れたら、無数の視線を感じた」そうです。コワー。「知らない人(メディア関係者)がたくさん来たから偵察に来たのかも」と。
ウワサによると、死刑囚だけやなくて獄死した人や被害者さんの霊もいてるみたいですよ。霊が霊を呼んでしまうんですかね。

あと刑場はなくても、全国の施設には獄死した人のための霊安室があります。
これもいろんな話がありますね。服役中に病気や事故で死ぬなんて、無念だろうなとは思います。冤罪やったら化けますよね。
せやから霊安室周辺の幽霊騒動は絶えません。だいたい地下にあって普段は通れないのですが、「そっちは霊安室しかないし」という廊下を白い人影が歩いてるとか、近くを通りかかったらすすり泣きが聞こえるとか、そんな話が多いです。
あと誰も動かしてないのに、霊安室のある階でエレベーターが停まってるとかも言ってはりましたよ。

続く

以下ソース
http://www.cyzowoman.com/2017/07/post_147457_1.html

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