戸叶和男『日本奇習紀行』

一般に“秘密基地”や“秘密の場所”と聞くと、それこそ、『トム・ソーヤの冒険』に出てくるハックの家のようなものを、多くの人々は思い浮かべるかもしれないが、こうしたスポットというのは、必ずしも子供たちのためのものであるとは限らないようだ。

「まあ、一見したところは、普通の小屋に見えるからね、地元の人間にしかわからないんだろうけれども、なにせ村の人間以外にはその存在自体、伏せていたものだからね。それはそれなりの秘密があるわけですよ(苦笑)」

自身が生まれ育ったという西日本のとある地域にかつて存在したという“秘密の場所”についてそう語るのは、10年ほど前に、長年暮らした故郷を離れ、現在は都内の長男宅に身を寄せているという佐藤孝三さん(仮名・84)。
佐藤さんの話によると、この地域にかつて存在したその“秘密の場所”は、子供たちのための遊び場ではなく、“大人たちの遊び場”であったのだという。

「平たく言ってしまえば、男と女が逢瀬を重ねる逢引所みたいな小屋って言ったらいいのかな。昔は今みたいに、ラブホテルだのなんだのもないしね、どの家も何世代かが同居しているような大所帯だったものだからね、そういう営みをするにもひと苦労したものでさ。だからそういう場所が設けられたっていう話だったよ」

佐藤さんの話によると、その“逢引小屋”とも言うべき秘密の小屋は、曜日や時間帯ごとに、使用できる「枠」が設けられ、それが成人の村人全員に割り当てられていたのだという。「1枠」は2時間程度とさほど長い時間ではなかったそうであるが、それでも、血気盛んな男女にとっては、有難い施設であったのだという。

「とはいえね、夫婦もんやアベックなんかはまあ、あれなんだけれども、当然、利用者の中には不倫なんかも含めて、道ならぬ恋を燃え上がらせるために、その小屋を使っている連中もいてね。結局、そういう連中が増えたことや、禁止されているにもかかわらず、覗きだのなんだのを楽しもうとする連中やら、売春まがいのことをやらかす女なんかが出てきたせいで、私が三十路を過ぎた頃には取り壊すことになって。それ以来、同じような場所が設けられることはなくなったようだね」

当時、その“需要”は常に高い状態にあったものの、様々な問題が多発したことから、後年、止むを得ず取り壊すこととなったという“大人たちの遊び場”。
当世の我々からすれば、ある意味、牧歌的な魅力を感じてしまうような、そんな古き良きシステムであったと言えそうだ。

以下ソース
http://tocana.jp/2017/12/post_14728_entry.html

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