12月24日、引退レースとなった第62回有馬記念を制したキタサンブラック。今後は北海道で、その優れた遺伝子を次世代に繋ぐことになるが、彼の種牡馬生活もそう長くは続かないかもしれない。なんと、2年以内に人工的に遺伝子編集されたスーパーホースが誕生するというのだ!

英紙「The Telegraph」(12月26日付)によると、アルゼンチンのクローン技術企業「ケイロン・バイオテック」社が、遺伝子編集技術「CRISPR」を使い、筋肉の成長、持続、スピードに関わるミオスタチンが増加するようプログラムされた胚の作成に成功。2019年までに、その胚を代理母馬の胎内に移植する予定だというのだ。成長した馬は、理論的には、普通の馬よりも速く長く走れるようになり、より容易に高く飛べるようになるという。

目的に合った遺伝子の改良という意味では、本質的に品種改良と同じことだが、「ケイロン・バイオテック」社の創設者であり、クローン技術の専門家であるダニエル・サマルティーノ氏が、「この技術は馬の品種改良に多大なる進歩をもたらします。より良い馬をより短時間でつくることができるのです」と語るように、遺伝子編集技術の利点は大幅な時間短縮にある。品種改良の場合、何世代にもわたる交配で徐々に改良したい遺伝的特質を発現させていくことになり、何年、何十年と時間がかかるが、遺伝子編集は希望通りの遺伝的特質を最初から持つ馬をつくることができるからだ。

すると、遺伝子編集された馬が圧倒的に有利ということになるが、今後、競馬や馬術競技に参加することはあるのだろうか? 

2013年、国際馬術連盟(FEI)は、クローン技術によって誕生した馬の大会出場を認めている。クローン馬がそうではない馬に比べて優れているという根拠が見つからなかったためだという。しかし、2016年にはアメリカの「ViaGen」社のクローン馬6頭がアルゼンチンで開催されたポロの試合で優勝。もちろん、単なるクローンの場合、備え持つ特質はオリジナルの馬と変わらないが、その馬に合った環境やトレーニングを予め知っている点が有利になるそうだ。これが遺伝子編集された馬となったら、その強さは想像を絶するだろう。現時点ではまだ分からないが、いずれ遺伝子編集された馬の出場規定が制定されるものと思われる。

とはいえ、さきほども述べた通り、遺伝子編集の目的は本質的に現在行われている品種改良と変わらないため、遺伝子編集された馬を禁止するためには、遺伝子編集固有のデメリットを挙げる必要があるだろう。たとえば、遺伝子編集された馬は身体的あるいは精神的異常を抱えることが多いことが分かれば、動物愛護上の観点から禁止されるべきだと言えるかもしれない。

しかし、スポーツ界にはよく分からない信念が蔓延っているため、「遺伝子編集された馬がそうではない馬に比べて優れている(からズルい)」、「遺伝子編集は“自然”ではない」という、ぼんやりとした理由で禁止になる可能性も大いにあるだろう。いまは今後の成り行きを見守るしかない。

「ケイロン・バイオテック」社は、馬のみならず、“多くの目的”のために、複数の動物でも遺伝子編集を行っていきたいと展望を語っている。まだ対象は動物のみであるが、完全に遺伝子編集された人間が登場するのも時間の問題かもしれない。

以下ソース
http://tocana.jp/2017/12/post_15537_entry.html

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