“右腕”と呼べるような部下や秘書がいれば、仕事が大いにはかどるのはいうまでもない。そんな優秀な部下は、なかなかいるものではないだろうが、あと20年もしないうちに自分のことを何でも知っている信頼できる相棒が登場するという。それはまさに、“第2の自分”だ。

マイクロソフトの重役であるブラッド・スミス氏と同社AI研究チームの責任者であるハリー・シャム氏が先日、電子書籍『The Future Computed: Artificial Intelligence and its role in society(将来のコンピュータ:AIの社会における役割)』を公表した。その内容は、今後20年のコンピューティングの可能性と社会に与えるインパクトを占うものだ。

スマホとSNSの登場・普及、AIの急激な進化など、確かに過去20年のデジタル環境の進歩はめざましいものがあった。では、今後20年でさらにどれほどの変化が起きるのだろうか。

アップルのSiriやマイクロソフトのCortanaなどのまさに“仮想秘書”と呼べるAIはすでに登場しているが、同著によればこのデジタルアシスタンス分野が今後急速に進歩を遂げるという。そしてもはや、このAIは誰よりも自分のことを知る“自分AI”と呼べるほどの存在になるというのだ。

「我々の仲間内で“第2人格(Alter Ego)”と呼んでいるのは、本当の意味での第2の自分です」とハリー・シャム氏は語る。

この20年でAIはさらに洗練された進化を遂げ、我々の日常生活のなかで大きな役割を果たすことになると彼らは見込んでいる。具体的には近い将来のCortanaは本人が寝ている間にもスケジュールを調整して翌日の行動プランを組み立てるという。こうしたことが可能になるのも、この“自分AI”は利用者のことを何から何まで知り尽くしているからだ。

20年後までには、第2の自分であるAIが利用者(自分自身)のニーズを先読みし、スケジュールを管理し、会議の準備や日々の計画をアシストし、コミュニケーションをも行い、果ては自動車の運転までしてくれるようになるという。またパーソナルな分野以外でも、AIはヘルスケア、農業、教育、運輸などのジャンルで技術的ブレークスルーを次々と実現していくということだ。

20年後の我々の生活はまさに“バラ色”ということになりそうだが、これだけAIが進化すればそのぶん大きなリスクが浮上してくることになる。それはいわゆる“AI脅威論”だ。

ご存知スペースX社のCEOであるイーロン・マスク氏は、かねてからAIの脅威を口にして具体的なAI規制が必要であると主張しているAI脅威論者の1人だが、昨年11月の発言では“安全なAI”を開発できる確率は5〜10%しかないことを指摘している。つまり、このままAIを開発していけば、ほぼ確実に人類社会に深刻な影響を与えるということだ。

そして、マイクロソフトの2人もAIの進歩には慎重な対策を講じなければならないと主張している。AI技術は適切に対処しなければ問題が生じる可能性があり、社会に不吉な影響をもたらすというのである。我々と同じような知性を持つマシンに社会生活の一部の生殺与奪の権利を明け渡すことは、そのパワーが悪用されたり誤用されたりする可能性を高めるからだ。

マイクロソフトは、政府や学者がこれらの厄介な道徳的問題に取り組むのが最善であると言及している。

「AIの倫理の問題に対処する人々にはハイテク分野の人々が集中し過ぎており、学界や大学との交流はあるものの、広く社会全体から意見を聞く必要があります。ハイテク企業はテクノロジーの仕組みについて他の誰よりも知ることができるという強みがあります。しかしながら、社会的責任を果たすべきハイテク企業は、有益なAIをどのように使用すべきなのかを必ずしもよく知っているわけではありません」(ブラッド・スミス氏)

続く

以下ソース
http://tocana.jp/2018/02/post_15893_entry.html

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