あまりオープンに語られることのない「男性の婚活」。その胸のうちを探り女性の婚活に役立てるべく、男性たちにインタビューしています。

今回の「婚活男性」は、偏差値60以上の有名私立大学を卒業して現在は人材育成会社とWeb制作会社を経営し、ワークスペースなどの賃貸業も営む実業家の勝沼仁さん(29歳/仮名)。大黒さまのようなふくよかな風貌と穏やかな性格のため、癒し系男子としてモテそうと思いきや、彼女いない歴13年。婚活中の彼には、実は大きな悩みがあるのです。

「告白すると、うまくいかなくなるんです。昨年は同じ女性に2回告白して、2回とも振られてしまいました。原因は僕が慎重すぎるからだと思います」
恋愛や結婚は勢いが大事と頭で理解しているにも関わらず、勝沼さんは外見よりも内面重視のため、相手の中身が見えるまで、心から好きだという感情がわいてこないそうです。

「ファーストインプレションで『いいな』と胸キュンしても、すぐに理性が働いてしまって、『相手のことをもっと知ってからじゃないと』というブレーキがかかってしまいます。そのため知り合ってから半年から一年ぐらいでやっと告白すると、相手は僕のことを『なんでも話せる男友達』としか思えないそうです。ため息つきまくりですね」

気になる相手がミステリアスな存在というだけで、燃え上がって恋愛に進展することも多いですね。その反対にじっくり時間をかけて相手のことを理解できるようになると、信頼関係こそ生じるものの、ミステリアスさが失われてしまいます。その結果、「会いたい」という感情が薄れがちになります。
相手を求めあうのが恋愛、という観点から見ると、勝沼さんのスタンスは「求めあう」というより「信頼できる人にそばにいて欲しい」タイプといえます。ではなぜここまで恋愛に慎重になってしまうのでしょう。

「大学3年の終わりに、同じサークルの一つ上の先輩を好きになりましたが、サークル内恋愛は面倒になるかもしれないと諦めました。ほどなくして、その先輩女性を巡り、2人の男が対立したんです。僕が加担したら3人で奪い合いになってしまったところでした。その恋愛劇がまたドロドロで、サークル活動にも支障が生じて、辞める部員もいました。僕は…ドロドロは嫌です」

でも若い男女が集まる場所では、恋愛沙汰など珍しくないですよね。ドロドロの闘いを勝利してゲットした女性というのは、男にとって、かけがえのない存在になるのでは?

「男女ともにフラットなスタンスでいたいです。他人に迷惑をかけたくないし、もめ事が嫌なのは、海外から帰国して小学校6年の時に、母親の実家の町の学校でいじめに遭ったからかもしれない」

勝沼さんは、父親の仕事の関係で、4歳から11歳まで東南アジアで暮らした帰国子女。小学校6年から私立大学の付属中学に入学するまでの1年間のいじめが原因で、人に対して慎重になっていったと自身のパーソナリティーを分析します。

でも目標をクリアーしたり、困難を突破することによって、自分に自信がつき、過去の傷を乗り越えられることもできるはずでは?

「そうなんです。僕は自信がないです。最初に入社したヘッドハンティング会社の営業で、4年間、成績が振るわなかったため、上司から罵詈雑言(ばりぞうごん)を浴びせられ、精神的にぼこぼこにされたんです」

ヘッドハンティング会社に勤めた4年間を「暗黒時代」と称する勝沼さんは、男としての自信が暗黒時代に潰されてしまったといいます。上司のパワハラが原因で自信喪失になり、婚活にも影響しているとか。

「人には2つの自信があると思います。一つは人間としての存在の自信です。人として承認されているという承認欲求を家族から認められると、人間としての自信につながります。
もう一つは男としての自信です。仕事…僕の場合なら営業マンとして成績優秀で周囲から評価されると男として自信がつく。僕にはこれが欠如していたんです」

続く

以下ソース
https://joshi-spa.jp/829707