ある専門家によると、顔認証AIによって”潜在的に危険”な犯罪者を犯罪が犯される前に発見することができるかもしれないという。

昨年、性的傾向を検出できるAIを開発したとして物議をかもしたミハウ・コシニスキ(Michal Kosinski)博士は、顔認証技術を用いれば、犯罪傾向のある人物を判別する防犯カメラを開発できるようになるだろうと話している。

コシニスキ博士が現在取り組んでいるのは、政治思想から知能指数まで、ありとあらゆることをたった一枚の写真から検出してしまうプログラムだ。

博士は、この技術はテストステロン量に影響される顔の特徴の変化を読み取ると説明する。

テストステロンレベルは犯罪を犯す傾向と関連があることが知られていますが、人相とも関係します。ただし、これは関連性の一つにすぎません。
人間では気がつかない特徴は他にも無数にあり、コンピューターならそれを容易に検出できるでしょう

コシニスキ博士の考えでは、未来の防犯カメラは顔認証AIを利用して、行方不明者、誘拐の被害者、潜在的な危険人物などを発見するようになるだろうという。

もし、攻撃的な傾向など、個人や社会を脅かすような特徴を事前に、正確に把握することができれば、治安の向上につながるかもしれない。

ただしこうしたアプローチには、プライバシーの侵害につながるとして賛否両論の意見がある。

コシニスキ博士は昨年、AIを使って一枚の写真からゲイかストレートか判断できるというAIに関する研究論文を発表し、注目を浴びた人物だ。
 
AIによるプログラムは、無数の顔を見ることで、特定の特徴を検出する方法を学習することができる。これは”訓練”というプロセスだ。

コシニスキ博士が発表したAIは、ネットの出会い系から集めた写真で訓練された。すると男性の場合は91パーセント、女性なら83パーセントの精度で、その人物の性的傾向を判断することができた。

これに対して、性的マイノリティに敵対的な政府などが利用する恐れがあるとして批判の声が上がった。

世界最大のLGBTQメディア支援団体GLAADと全米最大のLGBTQ権利団体ヒューマンライツキャンペーンは、彼の方法論には致命的な欠陥があると批判する。

それによれば、博士の研究論文は不正確な前提に依拠しており、さらに非白人を除外し、専門家の査読も受けていない。

だが、それから間もなく、コシニスキ博士は、顔の写真から政治傾向や知能指数までを推測できるプログラムが登場するだろうと発言した。

彼によれば、政治傾向は受け継がれるところがあるらしく、顔の特徴としても現れる遺伝子あるいは発達上の因子と関連しているかもしれないというのだ。

「顔は、これまでの人生、発達因子、健康状態といった幅広いファクターを観察できる形で表しています……この技術は一見きわめて危険な恐ろしいものに思えますが、正しくかつ倫理的に利用されれば、私たちの生活を大きく向上させるでしょう」

専門家は、こうした技術は間もなく、今のところ人を特定する上で最も効率的だとされる指紋認証技術に取って代わるだろうと考えている。

以下ソース
http://karapaia.com/archives/52262263.html

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