覚醒剤の使用や密売などで逮捕起訴され、通算12年を塀の中で過ごした後、その経験を基にさまざまな活動を続ける中野瑠美さんが、女子刑務所の実態を語る「知られざる女子刑務所ライフ」シリーズ。

毎日毎日、ホンマに暑いですね。私の地元・大阪府堺市も「39.7度」を記録してましたよ。風邪を引いたって、そこまで体温が上がることはめったにないですよね。もう「暑い!」としか言いようがないです。

そして、シャバ以上にタイヘンなのが、塀の中です。なにしろ暑さで死人が出てますからね。罰金を払わない代わりに働く「労役」(懲役とはビミョーに違います)の40代男性(和歌山刑務所の拘置支所)と、受刑中の40代男性(名古屋刑務所)のお2人が熱中症で亡くなったと報道されていました。法務省は、これを受けて対策を講じるように指導するそうですが、これからも死人は出るのと違いますかね。

施設にもよりますが、エアコンは基本ありませんし、お風呂も毎日は入れません。もともと決められた入浴日にしか入れないのです。もっとも、一応は毎日アイスやスイカなどを配るとか、涼しく過ごせる工夫をしていますし、エアコンを入れる施設も増えているようです。まあこういうのは「受刑者のため」ではなく、ムショの「事なかれ主義」によるものなのですが。

アメリカの刑務所では処遇のひどさにみんながキレて、8月21日からストライキをしているそうですが、日本ではムリでしょうね。

さて、ムショにいたら殺される……と思ったかどうかはわかりませんが、大阪・富田林署で脱走事件が起こりました。この原稿を書いている8月29日現在、まだ脱走犯は捕まっていません。

犯人は面会室の厚さ1センチのアクリル板を蹴ってできた隙間から逃げたそうです。ちゅぅか、外れやすくなっていたそうです。テレビドラマとかでたまに見る、透明で穴の開いたアレですね。アレが外れるってどうゆうことなんでしょうかね。警察の失態を批判する記事が目立ちますね。

しかも、半月以上も3000人態勢の捜査網をかいくぐって逃げているんですから、むしろたいしたものですね。ネットニュースには、「親が甘いから、もう実家にいるのでは?」ちゅぅ話も出てます。家かどうかはアレですが、東京とかには行ってない気もしますね。かなり用意周到に逃げたようですが、チョーエキ経験もあるようで、もうムショには戻りたない……と思ったのでしょうか?

でも、今頃はもう後悔してるのと違いますかね。時間はかかっても結局は捕まります。それまでは夜もゆっくり眠れないでしょう。家族や友だちの家にいても、一歩も外に出られないのですから。

この脱走犯クンは、以前に服役していた時に「実家は裕福」とかヘンな自慢をしてたと報道にありましたが、それが事実かどうかはさておき、「変わった子」なんやなとは思います。そういう子は、ムショでもいじめられます。まして強姦(今は強制性交ちゅぅんですね)は、ムショではバカにされる犯罪です。

「自分、何して(ここに)来たん?」とか聞かれて、「ゴーカンです」は、かなり恥ずかしいのです。ちなみに獄中(なか)で尊敬されるのは政治犯ですが、女子刑にはまずいませんね。男子も今はないでしょうね。話がそれましたが、ホンマはそういう「変わった子」にこそムショに居場所があるのとちゃいますかね。

今はムショの老人ホーム化が問題になっていますが、私がチョーエキに行っていた時にも「息子のヨメより担当(の看守)のほうがやさしい」とかゆうおばあちゃんは、けっこういてましたよ。規則は厳しいですが、自分の仕事もあるし、社会で居場所のない人にとっては「住めば都」です。

もちろん罪を後悔して、きちんと社会復帰できるほどのメンタルがある人は、シャバでがんばればええですね。「ムショ帰り」と冷たくされることもありますが、めげずにがんばってほしいですし、私もがんばっています。

脱走犯クンも、しっかりムショに行って、男を磨いてほしいものです。

以下ソース
http://www.cyzowoman.com/2018/09/post_199833_1.html

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