戸叶和男『日本奇習紀行』

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 昭和の大スター・春日八郎のヒット曲『お富さん』の歌い出しに「粋な黒塀 見越しの松に 仇な姿の 洗い髪」という一節があるが、この曲の元ネタとなったのは、歌舞伎の『与話情浮名横櫛』の一場面『源氏店』である。実は、この歌詞に登場する「黒塀」というのは、かつての日本で見られた、屋敷の周囲を囲っている塀を渋墨で塗ったものを指しており、当時はそれが「粋」であるとされていたことにちなんでいるのだが、実はこうした「黒塀」のなかには、一風変わった仕掛けが施されていたものも存在していたようだ。

「昔、このあたりはそこそこの城下町だったものだからね、今じゃほとんどないけれども、ちょっといい暮らしをしている人の家ってのは、決まって黒塀でさ。それ自体はそれほど珍しくないとは思うんだけれどもね、実はこのあたりの黒塀ってのは、ちょっとした細工がされていてね」

 かつて数十万石の城下町として栄えていたという、西日本のとある地域で、その昔、存在していたという“一風変わった黒塀”と、そのカラクリについてそう語るのは、現在も当地で代々続く商家の主として暮らしている木目林蔵さん(仮名・88)。木目さんの話によると、当地における黒塀のなかには、当地にしか見られない独特な細工が施されていたのだという。

「あのね、普通、お妾さんっていうのは、大概、自宅から少し離れた場所に囲うものだと思うんだけれどもね、なぜかこのあたりじゃ、昔から、自宅の隣に囲うというね、しきたりがあってさ。けれども、本妻の手前、お互いの家を隔てる塀が低いと、なにかと気まずいでしょ?(苦笑)。だから大抵は、通りに面している部分よりもかなり高い塀がね、お互いの家と家の間に立てられてたわけ」

 そもそも正妻と暮らす自宅と、愛妾に用意した別宅が隣合わせであることが当たり前とされているという時点で、全国的に見れば実に珍しいケースと言えるが、当地のこうした文化においてさらに特筆すべきは、その“黒塀”に施された細工である。

「大抵、そういう家ってのは、立派な庭を造ってあるんだけれどもね、その片隅にさ、それこそ大きな松の木なんかがある陰のところにね、穴をひとつ空けておくのよ。要はね、その穴からね、旦那衆が“ナニ”を入れて、隣に住んでいるお妾さんに“いいこと”をしてもらうっていう話なんだけれどもね、これがまたよくしたもので、家の中から見てもそういうことをしてるようには見えない場所にこさえるものだから、本妻のご機嫌を損ねずに済むっていう(笑)」

 正妻と暮らす自宅と、愛人の住む隣家との間に設けられた黒塀に設けられた“穴”を使って、実にスリリングな情事を楽しんでいたという、当地の旦那衆たち。大抵の場合は庭の片隅である死角に設けられていたことから本妻にバレず、思う存分、淫らなひとときを満喫していたのだという。

「もっとも、今じゃそういう習慣そのものがなくなってしまったものだから、若い人たちが見ると、塀が壊れてると誤解して、“こんなところに穴が開いてる!”なんて言うんだろうけどね(苦笑)」

 ステレオタイプの忍者キャラの多くが、黒い装束を身に着けていることからもわかるように、現代のように街灯や人家の灯りで街が照らされていなかった時代には、黒い衣服をまとった人々の背後に位置し、それと合わさることで一体化する黒塀は、何をするにもうってつけのもの。いつの時代も、男女の情愛というものは、思わぬ情熱と創意工夫を生むものと言えそうだ。

以下ソース
https://tocana.jp/2018/11/post_18765_entry.html

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