砲火と銃弾が飛び交う危険な戦場では、いともたやすく人命が失われることになる。しかし、将来の戦争では人間に代わって“昆虫兵士”の軍団が大いに活躍してくれるかもしれない――。

 身近なモノがどんどんネットにつながっていく“IoT”時代を迎えているが、あらゆるモノが一体化し生活が便利になる一方、どのような経路からもハッカーの侵入を許すリスクも高まっている。

 したがって現在、IoTの流れとはまた別にネットワークから独立した“スタンドアローン”なAIやロボットを開発するニーズが高まっているのだ。つまり意思を持って自律的に行動するロボットの登場が期待されているのである。

 自律的に行動できるAIを備えたロボットと一言で表現するのは簡単だが、ネットワークにつながっていないとすれば現在の技術ではAIの部分だけでも物理的にきわめて大容量のハードウェアが必要になってくる。そのような大きな“頭脳”を持ったロボットということになれば、当然ながらSFアニメに登場するような“巨大ロボット”になることは免れない。

 巨大ロボットとなればそれ相応のエネルギーを必要とし、運用にも維持管理にも莫大なコストがかかるだろう。こうした非効率な巨大ロボットを誰が必要とするのだろうか。

 そこで今、米・ペンタゴン(国防総省)の研究機関「DARPA(国防高等研究計画局)」が注目しているのが昆虫の脳である。昆虫の脳を構成する神経細胞はたったの数百にとどまっているにもかかわらず、きわめて素早い意思決定を省エネルギーで実現しているのだ。この昆虫の脳を技術的に模倣することができれば、これまでにない小型・高性能できわめて省エネのAIが開発できるのである。

 そしてDARPAは昨年7月に次世代のAI技術への投資を行うプロジェクト「Artificial Intelligence Exploration(AIE)プログラム」を発表し、この流れの線上で“昆虫脳AI”の開発を促進する「Microscale Bio-mimetic Robust Artificial Intelligence Networks」を発足して、各種のIT企業に対し、昆虫脳のメカニズム解明への取り組みに対して100万ドル(約1億1,000万円)するとオファーして入札を募っている。

 自律的に行動するAIとはすなわち“意識”を持ったAIでありロボットである。

 昆虫の行動の大部分が現在直面している事態に対処する“条件反射”であると考えられているが、それでも、それぞれの個体がわずかながらであっても主観的な体験をしていると考えられている。したがって昆虫にも初歩的な“意識”があると見込まれているのだ。この昆虫の意識のメカニズムを解明できれば、きわめて小型高性能のAIが開発できるのである。

 ペンタゴンの提案書で言及されているのは下記の通りだ。

「大自然はこれらの小さな昆虫に基本的な機能を維持しながら、劇的な小型化とエネルギー効率を強いてきました。さらにこれらの有機体は増大された“主観的な経験”を示すことができ、潜在的なAIの問題解決への単純な“ルックアップテーブル”反応を拡大適用させます」

 つまり昆虫の脳が体験する「主観的な経験」を研究することで、“意識”を持ったAIとロボットを開発できるというのである。この“昆虫脳”を持ったロボットがもしも軍隊の“兵士”になれば、まるで敵に直面したハチのように攻撃するか逃げるのかを自分で判断して行動に及ぶことになる。こうした“昆虫兵士”の軍団を組織できれば、もはや人間の兵士が戦場の最前線に赴く必要はなくなるのかもしれない。

続く

以下ソース
https://tocana.jp/2019/01/post_19477_entry.html

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