新型コロナウイルスに感染し、呼吸が困難な状態に陥った女性がいる。そのため医師団は人工呼吸器の使用を提案したが、女性の答えは「いいえ、結構です」。素晴らしい人生を送れたと語った女性は、若い命を優先してほしいと医師団に訴えかけた。

ベルギーで暮らしていたスザンヌ・ホイラーツさん(90)が、いきなりの食欲不振と息切れに悩み病院に向かった。

その後の検査で新型コロナウイルスに感染していると分かったことから、スザンヌさんは3月20日に緊急入院。だがスザンヌさんの状態はまるで改善せず、それどころかどんどん悪くなっていったという。

呼吸困難に苦しむスザンヌさんに対し医師団は「人工呼吸器を使用しましょう」と提案したが、スザンヌさんは「嫌です」と拒否。

その理由を問われたスザンヌさんは、「私のために用意してくださった人工呼吸器は、若い患者さんのために使ってあげてください」「私はとても良い人生を送れましたよ」と答えたという。

感染者数の増加に伴い人工呼吸器が不足していることを知っていたスザンヌさんは、自分が犠牲になってでも若い人に生きてほしいと願っていたようだ。

スザンヌさんの体調はみるみるうちに悪化し、人工呼吸器の使用を拒否した2日後には息を引き取った。

スザンヌさんの娘ジュディスさんはメディアの取材に応じ、「(感染拡大予防のため)母にお別れの言葉を言いに行くこともできません」「お葬式に行くこともできないのです」とコメント。

スザンヌさんが新型コロナウイルスに感染した経路については、「どこで誰から感染したのか不明のままです」と明かした。

各メディアで報じられたスザンヌさんの決断と旅立ちに、多くの人々が胸を打たれた。

「スザンヌさんを尊敬します」「どうか安らかにお眠りください」「この死を無駄にしてはならない」とコメントがインターネットに多数書き込まれている一方で、「人工呼吸器やマスクなどが不足している現状が怖い」と不安の声もあがっている。

以下ソース
https://sirabee.com/2020/04/05/20162290486/

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