戸叶和男【日本奇習紀行 北陸地方】

 一般に、大っぴらにできる関係よりも、周囲にはその気配すら感じさせてはいけない“秘せる恋”のほうが、どういうわけか不思議な熱量を帯びるものだが、そうした男女たちの不可思議な情熱は、得てして奇妙な創意工夫を生み出すものであるようだ。

「まぁ、種明かしすればなんていうことでもないんだろうけどね(苦笑)」

 かつて北陸地方のとある海沿いの村々で行われていたというなんとも奇妙な習慣についてそう語りはじめたのは、当地で生まれ育ち、現在も長男と共に近海漁を行っている下山修三さん(仮名・89)。下山さんの話によると、その昔、当地で暮らす既婚男女たちは、一風変わった不倫ライフを満喫していたという。

「ここいらの男たちはほとんど海に出ちまうからね。女房たちは持て余してたわけ。それを見越して、海に出ないやつらがね、隣近所の村からやってきて、ナニすると。そういう話だわな」

 夫を海に送り出した後で、火照った身体を持て余して悶々とした時間を過ごす人妻と、それを目当てに近隣から“遠征”してくるという間男たち。とはいえ、人妻の夫は荒くれ者の海の男たちばかりとあっては、バレたときのことを考えて、そうおちおちとセックスに没頭できないと思うのだが……。

「それがよくしたもんでね、亭主が家にいるかどうか、いない場合は、どのくらいの時間戻ってこないかをね、洗濯物の数や大きさで間男たちに知らせるの(苦笑)。それを見て間男たちはね“あ、今日はずいぶんと大きなのがたくさん干してあるな”なんて思いながら訪ねるって寸法よ」

 夫が不在であり、間男たちとの常時にどのくらいの時間を充てられるかを予め知らせることで、バレにくい不倫を行っていたという当地の人妻たち。ある意味、非常にわかりやすい小細工にも思えるが、その実、その意味に気づいた夫は誰一人としていなかったという。俗に、夫よりも妻の不倫のほうがバレにくいとは言うが、やはりいつの時代もどこの場所でも「知らぬは亭主ばかりなり」なのかもしれない。

文・取材=戸叶和男

以下ソース
https://tocana.jp/2020/09/post_170820_entry.html

★関連板★
■えっちな話題なら”ピンクニュース”
http://mercury.bbspink.com/hnews/
■新作AV情報なら”AV情報+”
http://mercury.bbspink.com/avplus/