電気自動車には「環境に優しい」というイメージがありますが、そのバッテリーにはニッケルやコバルトなどの貴重な金属が使われており、それらの金属の採掘によって大きな環境負荷が生じているという指摘も存在します。そのため、バッテリーに含まれる金属を回収してリサイクルすることで鉱業による社会的・環境的不可を最小限に抑え、バッテリーの製造によって生じるエネルギーの使用量と温室効果ガス排出量を抑えることが求められています。
しかし、ワン教授は「一般的に、リサイクルされた材料は未使用の材料ほど良くないという印象があります。そのためバッテリー開発企業は、バッテリーにリサイクル素材を使用することを避けています」と主張し、リサイクルされたバッテリーの印象を改善するべくバッテリー開発企業や業界団体と協力して「リサイクル部品を使用したバッテリーと、未使用の材料を使用したバッテリーの寿命比較実験」を行いました。
研究チームがニッケル・マンガン・コバルトを主成分とする正極材「NMC111」のリサイクルされたものを用いたバッテリーの寿命を電気自動車向けのテスト方法で検証したところ、未使用の正極材を用いたバッテリーと比べて寿命が最大53%長くなることが判明。その理由を調査したところ、リサイクルされたNMC111から「リチウムイオンが出入りするのに適した、多孔質の微視的構造」が観察されました。
https://i.gzn.jp/img/2021/10/20/lithium-ion-batteries-recycle/02_m.png
ワン教授は「今回の実験結果は、リサイクルされた正極材が未使用の正極材の現実的な代替物となることを証明しています」と述べ、バッテリー業界に対してリサイクルされた材料を積極的に採用することを推奨しています。
なお、リサイクルされたNMC111は、すでにバッテリー製造スタートアップのBattery Resourcersによる販売が始まっています。また、同社は2021年に7000万ドル(約80億円)の資金調達に成功しており、2022年に1万トンのバッテリーを処理可能な工場を操業開始予定。さらに、2022年末までにヨーロッパに2つの工場を建設するとのことです。
以下ソース
https://gigazine.net/news/20211020-lithium-ion-batteries-recycle/
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