【生物】ミクロの男女戦争 人類は5万年前に東アジアで出現した変異X染色体の大攻勢で女性しか生まれなくなっていた![11/26]
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0001逢いみての… ★2022/11/26(土) 00:29:41.44ID:CAP_USER
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5万年前に人類のX染色体は塗り替えられてしまった

性染色体同士の血塗られた歴史がみえてきました。

デンマークのオーフス大学(Aarhus University)で行われた研究によって、今から5万年前に出現した変異X染色体はY染色体を持つ精子を殺し、女性だけしかうまれないように誘導していた可能性が示されました。

人間の性別はY染色体を運ぶY精子が受精すれば男性に、X染色体を運ぶX精子が受精すれば女性がうまれてきます。

変異X染色体はY精子を選択的に殺し女性だけうまれるようにすることで、X染色体を1本しか持てない男性よりもX染色体を2本もてる女性を増やし、人類集団での勢力拡大を狙ったようです。

しかし、もしそうであるならば、人類はいかにして絶滅の危機を乗り切ったのでしょうか?

研究内容の詳細は2022年9月20日にプレプリントサーバーである『bioRxiv』にて公開されています。

あまり知られていない事実ですが、私たちのX染色体とY染色体は長年にわたり、殺し合いをしてきました。

人間の性別はX染色体が2つで女性(XX)、X染色体とY染色体が1つずつで男性(XY)になり、男女比が等しい場合、X染色体とY染色体の勢力比は3:1となります。

人類にとって、このX・Y比率は男女比が等しくなるため、大変都合がいいものとなっています。

しかし生物の遺伝子には、自らのコピーを少しでも多くしようとする「利己的」な性質があることが知られており、ときには競合者の直接的な排除や殺害という露骨な手段がとられることが知られています。

近年の研究では、驚くべきことに、この暴力的な利己性がX染色体とY染色体の間にも存在することがわかってきました。

人類をはじめXY染色体の組み合わせで性別を決めている生物にとっては、XYどちらの染色体も種を維持するために必要不可欠な存在です。

(※大部分の哺乳類やニジマスなどの一部の魚、やチョウ、ハエなど一部の昆虫もXY染色体で性別を決めています)

しかしX染色体にとってはY染色体が存在しない方が自らの勢力比を高くすることができ、Y染色体にとってもX染色体の比率が低ければ低いほど、自らの勢力を拡大することができます。

積み重ねられた遺伝的な解析は、X染色体とY染色体が長年の歴史のなかで、相手を殺す攻撃方法と自分の身を守る防御方法の両方を競い合うように進化させてきたことを示しています。

X染色体とY染色体の戦いの「完全決着」は種の絶滅を意味しますが、利己性の塊のような遺伝子たちにとって、そんなことはどうてもいいようです。

このような暴力的な染色体同士の抗争が人類の進化の過程でも起きていたのか、起きていたのなら現在の私たちの遺伝子にどのような影響を与えたのでしょうか?

人類のX染色体とY染色体の間にも凄惨な殺し合いが起きていたのか?

謎を解明するため研究者たちは世界各地の男性から162種類のX染色体を採取し分析を行うことにしました。

もし人類のX染色体とY染色体も進化の過程で殺し合いをしてきたのならば、DNA配列になんらかの「戦いの痕跡」が残っている可能性があったからです。

結果、アフリカ人以外の人類のX染色体の19個所において、極めて共通性高い(配列パターンが似ている)領域があることが判明。

最も共通性が高い領域はアフリカ人以外の人類の91%に存在することが判明しました。

この結果は、現在に生きるアフリカ人以外の人類のX染色体は過去のある時点でほぼ「一色」に塗り替えられてしまっていたことを示します。

そこで研究者たちはDNAの配列パターンから、塗り替えイベントが起きた時期と発生地点を算出を試みました。

すると人類のX染色体の塗り替えイベントは、今からおよそ4万5000年〜5万5000年の東アジアを震源地としていることが判明します。

これらの結果は、今から5万年ほど前に東アジアで出現した変異X染色体が、それまで存在した人類の多様なX染色体を駆逐して、アフリカ人以外の人類に急速に拡大したことを示します。

続く

以下ソース
https://nazology.net/archives/118221

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0002逢いみての… ★2022/11/26(土) 00:30:00.38ID:CAP_USER
実際、塗り替えイベントの痕跡がある共通性の高い部分では、現在のアフリカ人以外の人類が持っているはずのネアンデルタール人の遺伝子がほとんど存在しませんでした。

人類は今から25万年ほど前にネアンデルタール人と混血し、X染色体にもネアンデルタール人の遺伝子が多くちりばめられています。

しかし5万年前に起きた変異X染色体の塗り替えイベントは、古代から継承されたネアンデルタール人由来の遺伝子のいくつかを上書きしてしまったのです。

しかしそうなると気になるのが、その方法です。

5万年前の東アジアで出現した変異X染色体はどんな手口で、アフリカ人以外の人類のX染色体を自分のコピーと置き換えていったのでしょうか?

研究者たちは、新たに出現した変異X染色体には「Y染色体を運ぶ精子」を殺す力が強かった可能性があると述べています。

X染色体とY染色体は長い進化の歴史の中でお互いを殺す攻撃力と自分の身を守る防御力を競い合ってきましたが、5万年前に突如出現した変異X染色体は攻撃能力が異常に高く、Y染色体を運ぶ精子を簡単に殺戮できた可能性がありました。

すると変異X染色体が侵入した集団では変異X染色体を持つ女性が多くうまれるようになり、その女性もまた変異X染色体を持つ娘だけを産むといった連鎖が発生し、人類全体において変異X染色体は急速に拡散してったと考えられます。

アフリカ人以外の人類のX染色体に共通性が高い領域があるのも、変異X染色体による劇的な塗り替えイベントの痕跡が5万年後の現在でも残っているからだったのです。

もっとも変異X染色体はあまりにも普及してしまったため、現在に生きる人類にとって変異X染色体は異物とは言えない状態になっていると言えるでしょう。

しかし、現在の人類は変異X染色体が居座っているにもかかわらず男女比はほぼ1:1となっています。

なぜ変異X染色体の影響は弱まってしまったのでしょうか?

研究者たちは、変異X染色体の高い攻撃力に対抗するためにY染色体の防御力が進化したためであると述べています。

5万年前に勃発した染色体たちの世界大戦は変異X染色体による大攻勢に対してY染色体が防衛力を強化したことで膠着状態に陥って、現在まで続いていると言えるでしょう。

X染色体とY染色体の抗争の歴史は人類が誕生するよりはるかに前から続いており、一時的にX染色体が有利になることはあっても、長い期間でみた場合には揺り戻し繰り返されていると考えられます。

人間の国家間の緊張状態は長くても数百年に過ぎませんが、X染色体とY染色体の抗争スケールは、それよりも遥かに大きいようです。

研究者たちは、現在でもX染色体とY染色体の抗争は続いており、いくつかは男性の不妊症の原因になっている可能性があると述べています。

染色体同士の戦いを理解することができれば、不妊症をはじめ未解明の医学的問題のいくつかが解決するかもしれません。
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