【身体】プラや化粧品が子宮筋腫を大きくする仕組みを解明 「どこにでもある化学物質」フタル酸エステルの代謝物と分子の働きを特定
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0001逢いみての… ★2023/01/21(土) 23:49:08.69ID:CAP_USER
 子宮筋腫とは、子宮の中や周囲にできる非がん性腫瘍で、サッカーボールほどの大きさになることもある。多くの女性がかかる病気であり、骨盤と背中の痛みや、重い月経出血、性交痛、あるいは生殖機能の問題を引き起こす可能性がある。米国では、15歳〜50歳までの女性のうち推定2600万人が子宮筋腫にかかっており、その半数以上に苦しい症状があらわれると見込まれている。

 今のところ、腫瘍を永続的に縮小させる薬はない。薬で症状を軽くできる場合もあるが、薬が効かなかったり、妊娠しにくかったりすれば、手術を受けるしかない。筋腫を手術で取り除く治療法は、最低限の身体的な負担で子宮を守れるとはいえ、状況によっては子宮を全摘出する手術が必要だ。

 非常によくみられる病気であるにもかかわらず、子宮筋腫の理解はあまり進んでいないと、米コロンビア大学メールマン公衆衛生学部に在籍する環境健康科学者のアミ・ゾータ氏は言う。

 子宮筋腫の成長には遺伝子変異、性ホルモンのバランス、年齢・人種・肥満・合成化学物質などの危険因子が関連するとされてきたものの、筋腫がどのようにして大きくなるのかは分からなかった。しかし、2022年11月14日付けで学術誌「米国科学アカデミー紀要(PNAS)」に発表された研究で、そのしくみの一端が示された。

 研究チームが目を付けたのは、フタル酸エステルという物質だ。その代謝物に子宮筋腫の細胞をさらすと、細胞の成長が促進され、より長く生き延びることが分かった。さらに、その原因となる分子を特定し、フタル酸エステル類と子宮筋腫を結びつけるしくみに関する強力な証拠を示した。

 フタル酸エステル類は「どこにでも存在する化学物質」と呼ばれる。最も広く使われているプラスチックの一つであるポリ塩化ビニル(PVC)や合成ゴムなどに、柔軟性と耐久性を与える可塑剤としてよく添加されており、食品の包装や加工機器から、シャワーカーテン、建材、自動車の内装に至るまで、多くの家庭用品に含まれている。また、化粧品などのパーソナルケア製品に溶剤として使われるほか、特定の医薬品や栄養補助食品(サプリメント)のコーディングやカプセル化にも使用されている。

 フタル酸エステル類はこれらの製品から浸み出し、食物や空気、水の中に入り込む。つまり、人々はフタル酸エステル類の粒子を飲み込んだり、吸い込んだり、皮膚との接触で吸収したりする可能性がある。その後、体内でフタル酸エステルが代謝されるが、いくつかの研究では、ヒトの尿や母乳、血液からこの代謝物が検出されている。

 フタル酸エステル類はホルモンのような作用をしたり、ホルモンの作用を阻害したりすることがで知られており、10年以上前から健康に関する研究の対象になってきた。そのなかには、フタル酸エステル類にさらされた(曝露(ばくろ)された)女性は子宮筋腫を発症するリスクが高いことを示す研究もあった。

「フタル酸エステル類が腫瘍を生み出すとは言っていません」と、今回の研究を主導した米ノースウェスタン大学ファインバーグ医学部の婦人科医セルダール・ブルン氏は説明する。「ですが、フタル酸エステル類は子宮筋腫が大きく成長するのを助けるのです」

 ブルン氏らの研究は、フタル酸エステル類というどこにでも存在する化学物質と、これまで注目されてこなかった子宮筋腫という病気との関連を補強するものだと、米カリフォルニア大学サンフランシスコ校で環境汚染物質が生殖に関する健康に及ぼす影響を研究しているトレイシー・ウッドラフ氏は言う。なお、ウッドラフ氏はブルン氏の研究に参加していない。

 しかし、フタル酸エステル類への規制は乏しく、避けて生活することはほぼ不可能だとゾータ氏は言う。

続く

以下ソース
https://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/23/011700025/

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0002逢いみての… ★2023/01/21(土) 23:49:21.21ID:CAP_USER
 米環境保護局(EPA)は、動物実験によって化学物質のヒトに対する安全な曝露レベルを決めている場合が多い。しかし、一部のフタル酸エステル類は、決められた安全なレベル以下の曝露でもヒトの健康に悪影響を及ぼす可能性があることが、研究によって示唆されている。例えば、妊娠中に低レベルのフタル酸エステル類にさらされると、子どもの認知機能の発達の遅れや記憶障害などの神経学的問題が起こりやすくなることが指摘されている。また、フタル酸エステル類と男児の生殖器異常との関連も報告されている。

 今回の実験で使われたフタル酸エステル類は「フタル酸ジ(2-エチルヘキシル)」(DEHP)だ。DEHPにさらされても、シャーレの中の子宮筋腫細胞が長く生き延び、より多く増殖することは以前から分かっていた。

 そこで、ブルン氏の研究チームは分子メカニズムを明らかにすべく、DEHPの主な9つの代謝物を試してみた。体内では、曝露によって吸収されたフタル酸エステル類が急速に分解されて代謝物が尿に排出されるため、科学者たちはこのような代謝物を研究対象にすることが多い。

 その結果、ブルン氏の研究チームは、「フタル酸モノ(2-エチル-5-ヒドロキシヘキシル)」(MEHHP)という代謝物が腫瘍細胞によるトリプトファンというアミノ酸の吸収を助けることを発見した。さらに、トリプトファンはキヌレニンという物質に変換され、キヌレニンはがんを誘発することが知られている「芳香族炭化水素受容体」(AhR)を活性化させる。活性化したAhRは、筋腫細胞の成長を促進し、子宮筋腫の肥大化につながるというわけだ。

「トリプトファンからキヌレニンへの変換を阻害できれば、AhRの活性化を阻止し、腫瘍の安定化または縮小が可能になると考えています」とブルン氏は言う。

 また、多くの子宮筋腫細胞は「MED12」と呼ばれる遺伝子に変異がみられることが分かっており、この変異が腫瘍形成の引き金となる可能性がある。ブルン氏によると、たった1つの幹細胞でこの変異が起こったとしても、その幹細胞が分裂を続けてすべて腫瘍になってしまう場合もあるという。DEHPはこのプロセスを促進する可能性があることも示された。

 子宮筋腫の症状を抱えた生活は肉体的につらいが、妊娠を望む女性にとって、子宮摘出手術を受けることには胸が裂けるような精神的負担が伴うものだと、米シカゴに住む46歳のサウディア・デイビスさんは言う。

 2021年8月、デイビスさんの子宮筋腫は急速に大きくなり、腹部は膨れ上がっていた。「妊娠4〜7カ月くらいに見える状態でした」とデイビスさんは言う。腫瘍のせいで左のお尻にひどい痛みがあり、くしゃみやせきをするたびに、少し失禁をしたように感じるようになった。デイビスさんはその年に子宮摘出手術を受けた。

「自分の子どもが産めなくなるという事実と折り合いをつけなければいけませんでした」とデイビスさんは言う。「私の子宮筋腫はとても大きく、完全に子宮に包まれていたので、子宮を全摘出するほかありませんでした」

 デイビスさんも担当医も、そもそもなぜ子宮筋腫ができ、何がきっかけで急速に大きくなったのかは分かっていない。研究によると、白人女性に比べ、デイビス氏のような黒人女性は子宮筋腫になる割合が2?3倍高いうえ、腫瘍が大きくなりやすく、数も多い傾向があり、そのせいで症状が重くなって子宮摘出の割合が高くなることも分かっている。なぜ黒人女性ではリスクが高いのかは、まだ分かっていない。

 デイビスさんは、若い頃から42歳まで使用していたヘアリラクサー(くせ毛を真っ直ぐにする薬)が原因ではないかと考えている。このような製品にはフタル酸エステル類が含まれていることがあり、これらの使用と子宮筋腫が関連している可能性がある。

 しかし、因果関係を証明するのは簡単ではないと、韓国ソウル大学の環境衛生学者チェ・キョンホ氏は言う。フタル酸エステル類が体内で分解されるには何時間もかかり、しかも体内の濃度は毎日数桁も変動すると、氏は説明する。子宮筋腫になったときの曝露レベルを知ることも重要だが、現実ではほぼ不可能だと、氏は補足する。

 年齢や性別、遺伝子は変えられないが、「化学物質の使用量は減らせます」とチェ氏は言う。「使用量を減らすことで得られる効果は小さいかもしれませんが、それでも私たちは化学物質をコントロールできるのです」
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