みんなの感想
「筆の選び方は強制されるものではなく、書き手の自由であるべき」
金澤 ひかり
朝日新聞記者
300年にわたり伝統のある奈良の筆メーカーが、筆の正しい保管方法をツイートし、大きな反響を集めました。そもそも筆を使い始めるときには、どこまで筆をほぐしたらいいのか――。
高校時代に書道部だった記者が取材すると、筆づくりに20年超にわたり携わる職人は「筆は所詮、ものを書く道具」と話します。その真意とは……?記者が考えました。
足から血を流した書道部時代
記者は高校時代、書道部でした。全紙(約69×136p)に、中国北宋の書家が書いた「赤壁賦」という作品を、「臨書」(古典を手本に書くこと)したこともあり、青春時代の思い出に色濃く残っています。
細かな文字が続く作品のため、全て臨書し終えるのに3時間ほどかけていた記憶があります。ひと文字間違え、ひとたび集中が切れると、その日は糖分をひたすらに摂取……なんてこともありました。
書き進めるごとに正座のまま後ずさりするため、足の甲が紙とのまさつで傷つき、気づいたら血が出ていたことも。そして足の甲には未だにタコが残っています。
その作品を作りあげる時にも、筆選びは慎重に行いましたが、筆の作り手に話を聞くことは今回が初めてです。
話を聞かせてくれたのは、奈良の筆メーカー「あかしや」で筆の製造を担当する、中井慎也さんです。
「ばらばら」な穂先の形、のりでかためて選びやすく
===== 後略 =====
全文は下記URLで
https://withnews.jp/article/f0230409000qq000000000000000W07n10201qq000025649A