5月27日、東富士演習場(静岡県)において、「令和5年度富士総合火力演習」が行われた。「総火演」の略称で知られる陸自最大規模の実弾射撃演習である。

幹部から陸曹(下士官)まで幅広い教育を行う富士学校に入校した学生に対し、戦車や火砲など陸自が保有する主要な装備品の実弾射撃を見せ、火力戦闘とはどのようなものかを学ぶ場として、1961年から開始された。

1966年からは、広報を目的として広く国民を招き入れ、一般公開されるようになった。実弾射撃が公開される機会はほとんどなく、そうした意味で「総火演」は国民の関心を集め、入場券の獲得倍率が30倍を超えるプラチナチケット化していく。しかしコロナ禍では、感染予防のため、一般公開は中止となる。

今後も防衛力を抜本的に強化するため、教育訓練に注力すべく、「総火演」は本来の目的へと戻り、一般公開はしない方針となった。国民は、公開をとりやめたことで、日本を取り巻く安全保障環境がますます厳しさを増していることを知ることになった。

演習の想定は時代とともに変化している。今年は、領域横断作戦下における島嶼(とうしょ)侵攻対処だ。ここで言う領域横断とは、領空、領海、領土に加え、宇宙、サイバー、電磁波など新たな領域を守るため、陸海空自衛隊が連携して戦っていくことを意味する。

さまざまな装備が実弾射撃を実施していく。その中で、時代の移り変わりを感じる装備がいくつかあった。まず注目すべきは戦車だ。現在、10式戦車、90式戦車、74式戦車と3世代の戦車を運用している。その中で1974年に正式化された74式戦車は、今年度末にすべて引退することになっている。よって、今回の「総火演」が最後となった。

今後は戦車部隊自体を縮小・廃止していく計画であり、北海道と九州にのみ戦車部隊を配置するという大胆な戦略の見直しが図られていく。その代わりに打撃力の要となるのが、16式機動戦闘車だ。引退迫る74式戦車とニューカマーたる16式機動戦闘車の最後のコラボレーションが繰り広げられた。

各種無人機も活躍した。現在配備する無人機を使った偵察の様子が展示された。これに加え、将来の目標として、自爆攻撃用や爆弾投下用など、攻撃型無人機を配備していくことも明らかにされた。

そして島嶼防衛において欠かせない部隊となった水陸機動団も大活躍した。日本版海兵隊として2018年に新編された。水陸両用車AAV7を使い、島嶼奪還にために上陸してきたという想定で、演習場内を走り回り、実弾射撃を行った。

こうして、一般公開しない「総火演」を通じ、国民は今の日本がこれまでにない脅威にさらされていることを知った。

以下ソース
https://www.zakzak.co.jp/article/20230602-723HQTJPOZK5VFU5QIL5N4BCU4/

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