【生物】チンパンジーも「閉経する」 ヒト以外の霊長類で初の報告 しかし孫の育成には関与せず「おばあちゃん」の進化的な価値は謎
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0001逢いみての… ★2023/10/27(金) 23:26:09.69ID:CAP_USER
 メスが生殖期を過ぎて長生きする動物はとても少ない。閉経後まで長生きすることが知られているヒト以外の動物は、シャチ、コビレゴンドウ、イッカク、シロイルカ、オキゴンドウなど、片手で数えられるほどしかいない。いわば「おばあちゃんクラブ」は少数精鋭なのだ。

 けれども今回、画期的な研究が行われ、少なくとも1つのチンパンジーの集団が「おばあちゃんクラブ」のメンバーであることが、10月27日付けの学術誌「サイエンス」に発表された。この発見は、ウガンダのキバレ国立公園に生息する野生のチンパンジー集団「ンゴゴ・コミュニティー」を21年にわたって観察し、大量の尿を分析することで成し遂げられた。

 チンパンジーの尿は樹の先端から採取した。「先端がきれいなY字型になっている若木を折って、薄いビニール袋をかけるだけです」と、米アリゾナ州立大学の霊長類学者で、論文の最終著者であるケビン・ランガーグレイバー氏は言い、「あとはあまり飛び散らないことを祈るだけです」と笑う。

 説明は滑稽に聞こえるかもしれないが、彼らは大真面目だ。研究チームはンゴゴの集団のおとなに達した14〜67歳までの66頭のメスのチンパンジーの尿を調べ、50歳に近づく頃からホルモンレベルが変化し、閉経していることを確認した。興味深いことに、50歳は人間の女性の多くが閉経する年齢でもある。

 ランガーグレイバー氏や他の霊長類学者たちは、長年、人間の女性には閉経があるのに、近縁な霊長類に閉経がないのはなぜなのか、不思議に思っていた。

「パズルのピースがついにはまったことは、本当にクールです」と、英セントアンドリューズ大学の霊長類学者で、ウガンダのブドンゴ中央森林保護区でチンパンジーの研究を行っているキャサリン・ホベイター氏は言う。なお、氏は今回の研究には参加していない。

 チンパンジーにも閉経があることが確認されるのに、これほど時間がかかったのはなぜだろう? 端的に言えば、チンパンジーは長生きなうえ、大型の野生動物を傷つけずに体のしくみを研究するのが難しいからだ。

 しかし、1993年に始まったンゴゴ・チンパンジー・プロジェクトの長さと、体に負担をかけずに尿を採取する手法は、研究チームに自信を与えた。

 今回の研究で、高齢のメスのチンパンジーでは中年の女性と同じように内分泌系の変化が起きていることが確認された。具体的には、妊娠の準備をさせる女性ホルモンのエストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲスチン(黄体ホルモン)のレベルは下がり、女性ホルモンの分泌を促し、更年期障害で過剰に分泌される卵胞刺激ホルモン(FSH)と黄体形成ホルモン(LH)のレベルは上がっていた。

 しかしランガーグレイバー氏は、ンゴゴのチンパンジー集団は例外的な存在かもしれないと釘を刺す。

 なぜなら彼らは、資源が豊富で、保護が行き届き、主な捕食者であるヒョウがいない、キバレ国立公園という楽園に住んでいるからだ。さらにンゴゴの集団は公園の真ん中で暮らしているため、人間と接触するおそれもない。公園の端の方で暮らすチンパンジーは、人間の病原体に感染して大きな被害を受けている。

 裏を返せば、かつてはすべてのチンパンジー集団が、今日のンゴゴの集団のような比較的豊かな生活を送っていのに、人間がチンパンジーに圧力をかけたせいで、閉経を迎えるほど長生きすることができなくなったとも言える。

 もちろん、答えはその中間にある可能性もある、とランガーグレイバー氏は言う。

 もう1つの興味深い疑問は、おばあちゃんチンパンジーに進化的に特別な価値はあるのだろうかという点だ。

 研究者たちはヒトの研究から、祖母が生きているおかげで、孫はより多くの食べ物を与えられ、より多くの世話を受けられるため、祖母の存在が孫に恩恵をもたらすことを明らかにしている。科学者たちはアジアゾウやシャチでも「おばあちゃん効果」の存在を確認している。

続く

以下ソース
https://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/23/102700555/

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0002逢いみての… ★2023/10/27(金) 23:26:21.13ID:CAP_USER
 今回の研究チームを率いた米カリフォルニア大学ロサンゼルス校の進化人類学者であるブライアン・ウッド氏は、チンパンジーの社会はヒトの社会とは大きく異なるため、答えはまだわからないと言う。

 例えば、チンパンジーは一夫一婦制ではなく乱婚制で、母親は自分の子どもの世話しかしない。メスのチンパンジーは、成熟すると新しいコミュニティーを探すために出て行き、オスは生まれた地域にとどまる。つまり、ヒトやシャチのおばあちゃんとは違い、おばあちゃんチンパンジーは自分の孫を知らない可能性が高いのだ。

「だからといって、おばあちゃんチンパンジーが何の役にも立っていないということにはなりません」とウッド氏は言う。「その点を明らかにするのが今後の課題になります」

 日々の競争はチンパンジーの生活の一部だが、ホベイター氏は、ブドンゴの集団では高齢のメスがこうした競争から身を引いているのを目撃している。

 しかし、彼女たちは今でも威信と尊敬を集めているようだ。「ナンビ」と呼ばれる高齢のメスのチンパンジーは、おそらく60年以上ブドンゴに暮らしており、ホベイター氏は、彼女がグループの先頭に立って決断を下す場面を何度か目撃している。

「彼女が森で見てきたもの、彼女が経験してきた季節、彼女が訪れた森の中のさまざまな場所、彼女と隣人との交流に関する知識は、貴重な財産として子孫に受け継がれてゆくのです」
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