近年、世界的に浸透しつつある「Woke(ウォーク)」というキーワード。「目覚めた」「悟った」を意味する「Wake」の過去形から派生し、人種差別問題や人権問題などに「目覚めた」人々を指す。ただ、かならずしもポジティブな文脈ばかりで用いられているわけではなく、いわゆる“(社会問題に)意識高い系”を揶揄するような文脈で語られることも多い。

 そうしたなか、圧の強い「Woke」の言動に辟易とする若者たちも増えているという。

 都内の私立大学に通う男子学生・Aさん(21歳/政治経済学部)は、「Wokeが幅を利かせる風潮が怖い」と語る一人だ。

「僕の大学でもWoke系はたくさんいます。うちは偏差値も高いほうなので、政治に関心が高い学生や国際的なボランティア活動などを通じて社会参画をしようという学生も多い。そういう人たちは、キャンパス内で今もビラを配ったりしていますし、SNSでも社会問題について積極的に議論を交わしています。ときには過激な投稿をする場合も……。

 そうした人たちは、すぐに『ジェンダー平等』『性的少数者の方たちの権利』などと主張して、それを皆に強要しようとするんです。僕自身は妹と姉がいて、女性を尊重しているつもりですし、性的少数者の友人もいます。個人として尊重すればよいはずなのに、思想を押し付けてこられるのが嫌ですね。そういう“思想強め”の人たちとは、正直距離を取りたいと思ってしまいます」(Aさん)

 別の大学に通う女子学生・Bさん(20歳/文学部)は、フェミニズムの議論のなかで「女性」と一括りにされることに違和感を覚えるという。

「大学でジェンダー関連の授業があり、そのなかで思うこともたくさんあります。たとえば、『女性』として括られることへの違和感もそうです。『女性たちで結束しよう。男性に抑圧されてきた女性たちは立ちあがろう!』というように言われると、女性も十人十色だし、と思ってしまう。SNS経由でフェミニズムにかぶれた女友だちは、いわゆる『ツイフェミ(ツイッターフェミニズム)』になってしまい、Wokeっぽい振る舞いをします。

 たとえば『彼氏にカバンを持たせるのはありえない』とか『専業主婦願望は社会の抑圧の構造』とか。先日は『ゼミの男子と女子』と言ったら、彼女から『男性、女性、それ以外の方たちって言わないと(笑)』と指摘されて、これじゃあまともに会話もできないと辟易としてしまいました」(Bさん)

 こうした学生の反応を受けて、関西の大学でフェミニズムの講義を担当している教員の女性・Cさん(40代)は、次のように語る。

「フェミニズム運動には、過去にもバックラッシュ(反動)がつきものでした。いわゆる揺り戻しです。フェミニズムを単純に『女性の権利を拡充しろ!』という主張と勘違いした人たちや女性の社会進出によって座席を奪われたと感じる男性などから、フェミニズム思想への反発、嫌悪感の表明などが起こってきました。もっとも男性だけでなく、女性のなかにもバックラッシュに与する人たちはいます。

 SNSでのフェミニズム思想の広まりや、性的少数者の権利拡充を訴える声が目立つようになった昨今、一部の過激な、あるいは学説史を踏まえていない『ツイフェミ』などが、若者たちに不安感を与えている面はあると思います。そうしたなかで、Wokeそのものが“やっかいな意識高い系”と揶揄されてしまうのです」(Cさん)

 Cさんは、SNSによって過激な主張ばかりが強調されることで、「Woke」に対するネガティブな印象が強まり、バックラッシュが起こりつつある現状を懸念している。

「せっかくマイノリティが生きやすい社会に向けて前進しているのに、そういったバックラッシュが加速するのは残念なことです。大学の講義では、そういった点もメタ的に論じつつ、人種・性的マイノリティに対する差別撤廃の問題などを、丁寧に論じていく必要があるでしょう」(Cさん)

 世界中でマイノリティに配慮した社会構築が進むなかで、行き過ぎた主張に対して違和感を覚え、敬遠する若者たちもいる。社会全体の価値観が変わるのには、まだ時間がかかるのかもしれない。

以下ソース
https://www.moneypost.jp/1076087

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