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引退式で花束を手にする熊沢重文騎手=京都競馬場(撮影・榎本雅弘)

熊沢重文騎手(55)=栗・フリー=の引退式が11日、京都競馬場の最終レース終了後に行われた。

同騎手は1986年のデビュー以来、JRA障害歴代1位となる通算257勝を挙げ、JRA史上初となる平地・障害双方の200勝およびGT制覇を達成するなど平地と障害の二刀流で活躍した。

1991年の有馬記念では、圧倒的1番人気メジロマックイーンをブービー14番人気のダイユウサクで差し切り、一躍全国区に。今年6月3日の東京・障害未勝利戦でピンクダイヤに騎乗し、落馬、右腕を負傷。その後はレースに騎乗していなかった。

引退式での熊沢騎手の主なコメントは以下の通り。

18歳で騎手になり、37年と9カ月。僕に騎乗を依頼してくださった馬主さま、調教師・厩舎スタッフの皆さま、騎手のみんなに心より感謝申し上げます。また、ファンの皆さまからの温かい声援も大きな力になりました。ありがとうございました。

思い出はたくさんあります。有馬記念のダイユウサク、中山大障害のマーベラスカイザーなど、僕にGTを勝たせてくれた馬たちはもちろん、どの馬も一生懸命に走ってくれました。悔しいこともありましたが、騎手としての幸せを、こんなにたくさんくれた馬たちに感謝です。

また、何度も大きなけがをしてきました。くじけそうになる気持ちを、厩舎の方々、またファンの方からの「熊沢、頑張れ!」の声で何度も救われました。それによって、必ず戻ってやる!という気持ちになり、ここまで続けることができました。

もっと乗り続けたいと思いましたが、昨年の小倉で落馬。首を骨折し命にも関わる大けが。引退式に来ていただいたお二人の医師のご尽力により、無事手術を受け、一度は復帰しましたが、首の状態が悪く、落馬によるリスクが高いとドクターストップとなり、ムチを置くことを決意しました。

幸い、日常生活に支障はありません。今後のことはゆっくり時間をかけて考えていきたいと思っています。

引退しますが、騎手という職業につけたことに心から感謝します。また、生まれ変わってきたとしても、騎手を選ぶと思います。

長い間、応援していただき、ありがとうございました。

以下ソース
https://www.sanspo.com/race/article/general/20231111-WKYDBSKCQ5I4NHUATZXP3QFYPI/