0001逢いみての… ★
2024/01/01(月) 03:50:11.62ID:CAP_USER2024年は「辰年」だが、ある意味「子年」でもある。ネズミ駆除に力を入れる東京・千代田区に続き、新宿区も対策に本腰を入れ始めた。「新宿ネズミ」の捕獲現場で本紙記者が目の当たりにしたものとは……。
2023年5月、東京の繁華街・歌舞伎町には、招かれざる客がうごめいていた。ビルの路地裏で30匹超のネズミがゴミの山に群がる動画が掲示板に投稿されると、驚きの声とともにSNSで拡散されたのだ。
これを受けて新宿区は同年9月、歌舞伎町に出没するネズミの環境調査・一斉駆除に乗り出すことを発表。新規事業費約865万円などを盛り込んだ計約1229万円の補正予算案を10月に可決した。
環境清掃部の担当者は「区として本格的なネズミ対策を行うのは初めてなので混乱しています。対策は年明けから春までの予定ですが、エサとなる不法投棄ゴミ、特に観光客のポイ捨てはすでに増えているのが現状です。歌舞伎町が賑わうのはうれしいことですし、ネズミが悪いわけではないので……」と複雑な心境を吐露した。ネズミの数やすみかなどの生息調査は難航しており、現状、公表できる成果は上がっていないという。
千代田区でも同様の問題が発生チュー。23年度の対策関連予算に約1600万円を計上した。
また、海外に目を向けるとニューヨーク市は17年、ネズミ対策に約35億円を投じることを発表。23年には通称「ネズミ皇帝」と呼ばれる、約2240万円の報酬が約束された対策部長ポストを用意したが、英ガーディアン紙は「同市とネズミの格闘は難航している」と報じた。
なぜ、ネズミ対策は難しいのか。百聞は一見にしかず。半世紀以上にわたって日本のネズミ対策を牽引する「ねずみ駆除協議会」、通称「ね協」の捕獲作戦に同行した。
12月14日、午後10時半。待ち合わせ場所の高田馬場駅前ロータリーは、路上飲みをする大学生や頬を赤らめたサラリーマンでごった返し、熱気ムンムン。その一角で冷静にたたずむ集団が「ね協」だった。
この日の捕獲活動は「ね協」主導の下、国立感染症研究所、麻布大学、および害獣防除資材専門会社の鵬図商事が参加し、合計15人で行われた。
「渋谷、歌舞伎町、上野に続いて4カ所目の捕獲調査です。ここのネズミたちは、酔っぱらいの吐しゃ物を主食にしているんです。ネズミはほかの動物が寝静まった後にひっそり活動し、そのほとんどの時間を食事に費やしているんですが、ここのネズミたちは飲み客が集中する深夜帯にドカ食いをして生きています。勇敢なヤツらなんです」(「ね協」委員長・谷川力さん)
短いミーティングを済ませ、麻布大学の教員と学生が仕掛けを手早く茂みに設置する。植木の根元には鵬図商事が持参した高性能カメラを置き、ネズミの行動を記録。捕獲用のステンレス製ケージは20個あり、中にさつま揚げと魚肉ソーセージが吊るしてある。ネズミが好むエサの調査も兼ねている。
「ここに来ている学生は3人ですが、大学の研究室には10人以上の学生が待っています。ネズミはすぐに持ち帰って解剖し、遺伝子解析や病原菌調査を行います」(環境科学科助教・坂西さん)
話を伺っていると、突然ガシャン! と大きな音がした。仕掛けてからものの3分で1匹ゲット。中をのぞくとケージの隅で縮こまっていて、意外にも愛らしい。
「これはまだ子どものドブネズミですね。ということは、ロータリー内のわずかな茂みでも繁殖しているということがわかります。ここのネズミたちはさつま揚げが好物みたいです」(坂西さん)
夜が更けて、酔客も一層活気づいてきた中での“ネズミ入れ食い″に度肝を抜かれる。あっけにとられたのも束の間、その後もフィーバー状態は続き、子ネズミから20センチほどのおとなネズミまで、約2時間で29匹を捕獲。色は黒や赤茶色などさまざまだったが、どれもドブネズミだという。チューチューと悲しげにバンで連行されていった。
「今日はまあまあといったところです。歌舞伎町ではすぐに40匹以上も捕獲でき、2時間足らずで撤収しましたから。歌舞伎町のネズミは数が多く、とにかく人を怖がらないのが特徴です。SNSで拡散された動画はわざとエサを与えて撮影したものもあって、人に懐いているとすら感じられます。彼らは空腹なだけなんですが」(谷川さん)
続く
以下ソース
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/334156