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2024/01/20(土) 23:16:14.02ID:CAP_USER地下天気図でわかった「2024年地震警戒」MAP
能登半島でM7クラスの地震が起きる──1年前、「週刊ポスト」でそう警鐘を鳴らしていた地震学者がいる。その予測が現実となり、「巨大地震の兆候は他にもある」とこの学者は指摘する。最新の研究で「地下の異常」を観測した警戒エリアとは。
〈1993年の「能登半島沖地震」、2007年の「能登半島地震」の震源分布を詳細に見ると、海岸線に沿って大きな断層が隠れているように見えます。(中略)ここでM7クラスの活断層型地震が起こる可能性が高いと考えられます。地震予知研究のグループでも、近い将来、能登半島内陸で非常に大きな地震が起きるのではと警戒し、観測網の強化を進めています〉(『週刊ポスト』2023年1月13・20日号)
1年前に「週刊ポスト」でこう警鐘を鳴らしていたのは、東海大学・静岡県立大学客員教授で日本地震予知学会会長の長尾年恭氏。
元日に発生したM7.6、最大震度7の「令和6年能登半島地震」は死者200人超という人的被害のほか、家屋の倒壊や津波、火災、土砂崩れによる甚大な被害をもたらした。同地方では過去3年以上にわたり群発地震が活発化していたが、能登半島の異常をいち早く察知し、M7クラスの地震発生を予見していたのが長尾氏だった。
なぜ、地震の発生箇所と規模について、精度の高い予測が可能だったのか。長尾氏は気象庁が公表する地震の震源データを、独自開発したアルゴリズム(RTM法)で解析。異常(地震活動の活発化と静穏化)が起きているエリアを天気図に模してマップ化した「地下天気図」を随時作成している。長尾氏が語る。
「われわれ研究者は地震活動の活発化だけでなく、静穏化(ある地域で一定期間、地震発生が少なくなる現象)も異常を示すものとして注視します。静穏化異常が解消された後に大地震が発生するケースや、大阪府北部地震(2018年。M6.1、最大震度6弱)のように静穏化の最中に地震が発生するケースがあるためです」(以下、「」内は長尾氏)
昨年5月に珠洲市で震度6強の地震が発生した後、長尾氏は予知研究支援のため設立した株式会社DuMAのニュースレターで「M7クラスの地震発生」への警戒情報を繰り返し発信、注意を促していた。そして今年元日、長尾氏の予測が現実のものとなった。
「今回の地震は、東日本大震災や関東大震災などを起こしたプレート境界型ではなく、阪神・淡路大震災(1995年、M7.3)などと同じ内陸型(直下型)です。内陸型としては、岐阜県・愛知県を中心に発生した濃尾地震(1891年、M8.0)に匹敵する規模で、エネルギーは阪神・淡路や熊本地震(2016年、M7.3)の4倍に相当します。発生を予測していたとはいえ、ここまで大きな地震になったことは非常に衝撃的です。
能登半島先端部の群発地震で歪みが溜まった断層の割れ目に、地下深部から上昇した高圧・高温の地下水(流体)が染み込んだ影響が考えられます。断層の割れ目が流体で滑りやすくなり、条件が重なった結果、約150kmもの断層が動く巨大地震になったと推測されます」
元日以降も大きな揺れが続いた能登半島付近では、今後、最大M6クラスの余震がいつ起きてもおかしくない状況だという。
長尾氏はさらにこの先、「要警戒」として注視しているエリアを予測。その中で長尾氏が「最も危険」とし、引き続き警戒を呼び掛けるのが「能登半島・上越沖エリア」だ。
「今回の地震では、能登半島先端の北東沖から南西方向に延びる約150kmの巨大活断層が一気に動きましたが、その割れ残りが2か所見つかっています。一つは能登中部エリア。本震後、ここを震源とする余震がほとんど観測されていません」
能登半島北東部沖から新潟県佐渡島付近にかけての上越沖エリアも“地震空白域”であり、最新の地下天気図でも活発化異常が出ている。「いずれもM6規模の地震が起こる可能性がある」との長尾氏の指摘どおり、取材後の1月9日には佐渡付近を震源とするM6の地震が発生した。
地下天気図では、能登から離れた地域にも異常が認められている。和歌山県と徳島県に囲まれる海域「紀伊水道エリア」は、2022年5月頃から活発化が続いている。
「このエリアでは、M7規模にもかかわらず、身体に感じないほど揺れが遅い“スロースリップ型”の地震が2018年に起きたことがわかっています。中長期的に見れば、南海トラフ地震の前触れとして警戒すべきエリアであることは間違いありません」
続く
以下ソース
https://www.news-postseven.com/archives/20240120_1934428.html