皆が、うちゃりんの素性や所在をあーだこーだ云っとる間も、うちゃりんは我関せずで我が道を行き、真冬も公衆電話BOXから、あっけらかんと「もしも〜し!」と話す。

誰も、うちゃりんの事を掴まえられない。
うちゃりんの内面まで、うちゃりんの心まで、うちゃりんの孤独さまで、誰にも掴まえられやしないだろう。
"うちゃりん"という名の滑稽な異形な女を、皆はバカにし続けるだろう。
しかし、うちゃりんは我関せずで独りテレクラへ電話し続けるだろう。


孤独を肌身で知っているうちゃりんは、強い人間なのかも知れない。