ーーパパに妻子がいる場合には、「浮気」という点からも問題がありそうです

そうですね。法律用語で言えば「不貞行為」と「不法行為」の問題に発展する可能性があります。

まず1つ目の「不貞行為」。これは離婚理由となる、肉体関係のある浮気のことです。
相手が誰であろうと、異性と肉体関係を持ったら「不貞行為」があったとして、離婚理由として認められます。

また、妻は夫だけでなく、不貞行為の相手の女性にも「不法行為」にもとづく損害賠償を請求することも
できますので(いわゆる「慰謝料請求」のことです)、パパ活をしている女性も賠償責任を負います。

ーー「肉体関係がない」場合には、問題はないのでしょうか

いえ、そうではありません。肉体関係がなくても「不法行為」になり得ます。
肉体関係のない関係であっても、妻の権利が侵害されといえる場合があるからです。

ーー不法行為と認められれば、肉体関係がなくても、損害賠償を請求される可能性があると

そうです。裁判例もあります。
肉体関係は認められなかったものの、夫と食事やお茶、映画を見る関係だった女性に慰謝料を請求した裁判で、
裁判所は、女性が「夫婦生活の平穏を害し原告に精神的苦痛を与えたことは明白」と認定しました(平成15年、東京簡易裁判所)