とつぜんの荒らし!





「降谷さん、ちょっとこれ見てください」
「ん?どうした風見。過激派の尻尾は掴めたのか」
国内に潜伏する過激派が最近キナ臭い動きを見せているとのたれ込みがあり、風見はネット上を監視し裏付けをとっていた。
その中で、ある巨大掲示板サイトのとあるスレッドが目についた。
「これ、なんか怪しくないですか?」
風見がモニターを指差す。
そこには固定過激派、公安、組織、あむあむ婆、主受け基地、赤受け潜伏など怪しい単語に混じってよく分からない単語が並んでいた。
「過激派はわかるが……固定とはどういう意味だ?それに公安についてかなり詳しく分析しているな」
「ええ、この主受け基地というのはやつらの主要防衛拠点という意味だと思うのですが高度に暗号化されていて意味がよく……」
「ふむ……よし、風見、この掲示板及びスレッドは継続して監視しろ。何かわかったらすぐに報告してくれ」
「はい!任せてください」
きりっと答える風見に降谷は口許を綻ばせる。
(随分頼りになるようになったな……新人の頃は何をするにも半泣きだったpappy が)
ふと浮かんだ言い回しがあの男に影響されていることに気づき降谷はムッとする。
「降谷さん?」
「なんでもない。じゃあ俺はもう行くな。あんまり長くここにいると色々とまずい」
「はいお気をつけて!」
降谷はまだ知らなかった。
警察庁の真ん前に白い筋の入った派手な真っ赤な車が待ち構えていることに。


〜このスレは警察庁警備局警備企画課風見裕也に監視されています〜