カーセクにならなかった沖安2/2





「ふぅ……ぅ……おき……さ……」
安室の抵抗する腕から力が抜けたところで沖矢の左手が安室の襟元から斜めに走るスリットに差し入れられる
スリットの先にまるで誘導するように存在する淡い色の乳首を指先できゅっと挟んだ
「うぅん!」
ビクン!と安室の背が反らされると同時に唇が離れた
二人の間を名残り惜しげに銀糸がつなぐ
「そんなこれ見よがしに見せつけて……触って欲しかったんでしょう?それとも私より先ほどの行きずりの男に弄られたかったんですか」
クリクリと安室の乳首を弄りながら詰る
その度にあっあっと短い声を発しながらびくびく反応するも安室は反論はしてこなかった
乳首が完全にコリコリと硬くなるほど弄ったころ、さすがにいつもの安室の様子と違うこと気付いた沖矢が声を掛ける
「安室さん?」
屈んで顔を覗きこむと安室は顔を真っ赤にしてハアハアと荒い息をはいていた
これは……
「もしかして熱中症ですか?」
暑い中水分補給が十分でないまま酸欠に近い状態なり安室はすっかりぐったりとしていた
(ふむ……ボウヤに正体をバレるようなことはするなと言われているが……病人では仕方ないよな)
心のなかで共犯者の少年に言い訳をして、沖矢は運転席のドアを開けて安室を横抱きに抱き上げた
「安室さん、続きは涼しい部屋で十分に回復してからしましょうね」
楽しげに意識を朦朧とさせる安室に囁き髪にキスをする
もちろんRX-7の窓を閉めエンジンを切り施錠することも忘れない
沖矢昴は気のつく男なのだ
(まずは風呂場で一緒に水でも浴びるか)
これからの看病に思いを馳せウキウキと足取りも軽く安室を抱いた沖矢は工藤邸に消えていった