ライ「………帰るか」


透「待ってライくん」

ライ「………まだ何かあるのか?」
透「ううん。今日はありがとう。バーボンにブーケ渡すように言ったのはきみ?」
ライ「自発的にだ。俺は関係ない」
透「即答で否定するからきみの嘘は分かりやすいよね」
透「ありがとうね。正直もっとこじれるかと思ってたんだけど。……あの子が素直になってくれてよかったよ。じゃなきゃ零の結婚が延びるところだった」

ライ「………」
透「それから、きみ。本当に明美ちゃんを知らないの?」
ライ「……知らんな。雅美、なら知ってるが」
透「え?」
ライ「明美は知らないが雅美という女なら一時期付き合ってた」

透「それって広田雅美?」
ライ「そうだ」
透「……なんだそうか。………ちなみに素直に答えてほしいんだけど、バーボンと寝た?」
ライ「………………は?」
透「寝た?」

ライ「……俺は今日アンタの頼みで休日を潰しバーボンと揃って階段で人混みを眺めていただけだ。そんなヒマあるかよ」

透「ふぅん?ほんとかな?」
ライ「………」ハァー

零「そうだ!バーボン!ライと別れなさい。俺はあんな男認めないからな」
バボ「いきなりなんですか!べつに付き合ってるわけじゃ……」

零「美人局だろ。なんだあの長髪は!まさか左利きじゃないだろうな?おまけにニット帽だと?」
バボ「はぁー?なんの関係があるんですかそれ」

零「長髪で左利きで顔の怖い男と付き合っちゃいけません!おかしな薬飲まされて体が縮んだらどうするんだ!」
バボ「ライはそんなことしませんって」