ねんうう通信でねんううたちは今日も飼い主たちの知らない秘密の会話をするのだ

「ぼくのかいぬしさんはねーおんなのこだよ」
「ぼくのいえはねこちゃんがいる」
「ぼくはろしあでびくとるといっしょ!」
「えー!いいなあ!」
「いいなあ!」
「びくとるってやさしい?」
「びくとるってたのしい?」
「やさしいしたのしいよ!まいにちかつどんくれる!」
「いいなあ!」
「あ!びくとるがよんでる!じゃあね」

弾む声で仲間との会話を打ち切ったねんううは
自分を呼ぶ大きな影に作り笑いをした
「なんやねんうう、独り言か?」
「なんでもないです…」
「ねんううまたぽちぽちしたんか。やめーやヴィクトルなんか来えへんで」
「…………………」