30分後。
 製作委員会にメールを出し終えたプロ呪詛婆が戻ってきた。浮かない顔である。

――返答はきましたか?

「……」

 プロ呪詛婆はカメラを手で塞ぎ、撮るなとの意志を示してくる。不機嫌な顔。急いで乗り込んだ部屋には「愛について〜アガペー〜」が流れてきた。

「私、乳首きらいなんすよね」

――乳首とは?

「……知らないんですか?;;これくらい取材の前に調べてきて下さいよ、常識を知らないんですか?;;あなたも公式と同じなんじゃない?;;」

 イライラしたようにもちぬいを握りしめるプロ呪詛婆。

――どこに行くんですか?

「クォッカ……」

 プロ呪詛婆はようやく重い口を開く。

「乳首が土台でねんちく過ぎて、どうにも許せないんです。インターネットを見てると自分だけじゃなく、世界中のニキゆうだいすこなフレンズがわいらの気持ちを1つにして、公式に立ち向かって行く、言わばこれは聖戦なんです」

 プロ呪詛婆は一瞬だけプロ呪詛婆らしい沈んだ顔をのぞかせた。

「くやしくてね」

 現在。鬱病を模して診断書をもらい、働かずに親の年金で生活をし、日々2ちゃんねるに書き込みをして公式の製作委員会にご意見と称するクレームメールを書く日々が続いている……。


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