高校生の頃同じクラスにいたううり君のこと忘れられんは
放課後の掃除当番でわいに押し付けて帰った奴らとちごてううりだけ黙々と箒を動かしよった
お礼言ったらううりは聞こえんふりしとった
わいがごみ捨てして戻ってきたらううりがバレエ踊ってたんや
あまりの綺麗さに見つめよったらわいに気づいてやめてしもた
ううり君すごいんやな!って言ったら頬赤らめてううりが笑ったんや
一瞬で恋に落ちた
あれは16の夏やった
それから時々ううりのバレエ見せて貰ったは
同性なんは分かっとったけどううりに惹かれてしもて告白しようと決めた日の朝、ドア開けたら見たこともない銀髪の外国人が立ってたんや
わいのこと見ながらニヤニヤ笑って、ふーん君かあって言うから、アンタ誰やねんって言ったんが最後の記憶や
気づいたら未来に飛ばされて一気に年取ってしもた

わいは45歳
こないだテレビでううりがあの銀髪にジャンピングキッスされとった
なんか有名なスケーターらしいけどあいつ絶対おかしいで
今は布団の中でねんううを抱きしめながらねん銀髪の気配に怯えとる