「脱がせて何がしたいんだよ?えっち」
「ふぁ?!」
「俺の裸見たいんだ?んー?」
「ち、ちがうよそうじゃないし!」
「じゃあなんのために脱いでほしいんだ?マセガキめ」
「それは、………その。お兄さんが怪盗キッドじゃないかな確かめるために……」
まあそうですよね。しかしそんなわけにはいかないのだ!
「残念だけど、おまえさんにはちぃっと早すぎるんだ。もうちょい大人になってから出直してからな」
「大人ってどれくらい大人?」
「俺と目線がおなじくらいかな」
「わかった」
「ってえ?」
「大人になればいいんだよね?」
探偵はポケットから何かを取り出すと口に放り込んだ。するといきなり苦しみだす。胸を抑えて、苦悶の顔で踞った。
「おいおいおい!ちょっと大丈夫かよ。いま救急車呼ぶから、」
そう叫んで携帯を持ち直した俺の腕が、捕まれる。
「………………大人なら、いいんですよね?未成年なのは同じ年ってことで見逃してくれよ」
いつの間にか身長をかなり伸ばした探偵が、短い服をぱつんぱつんに着てニヤリ、と笑った。
(気づいてないというより正体探る感じになってしまった)