コナン内野雑談スレ353 [無断転載禁止]©bbspink.com
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名探偵コナンについて二次的にわいわい語りませんか!
みんなお互いに 仲良く 楽しみましょう。
※次スレは>>950
※二次愚痴・晒し禁止、反応するのは自演
※雑誌発売前のバレは一行目に「本誌バレ」と記載、見たくない人はNGを
※原作で両思い、片思いの矢印がはっきり出ている以外の男女カプ話は禁止、話題にするのは荒しです
※SSを投稿する際は一行目に「SS カプ名 注意書き」を必ず記載してください
※コラ画像投下するときは「コラ キャラ名 注意書き(女体化・女装など)」を必ず記載してください
※スレヲチ禁止
※前スレ
コナン内野雑談スレ352
http://phoebe.bbspink.com/test/read.cgi/801saloon/1507623413/ 何故かわからんけどジンバボて身長差エグいほどあるイメージありゅ ジンバボはあむをお膝に乗せるジンニキのイメージ(※入ってない)
ライバボは入ってる 非公式本は見たことないけど参考?にしたの多分このビジュアルブック裏表紙やなかったかな
https://i.imgur.com/0iAA96X.jpg >>425
ハァン!見つめあってりゅ〜!沖安公式〜♡ キノの旅パロディのSS貼るでーー
ええかーーー?? >>424
顔が見えるように配置した結果デカなってしもたんか >>424
これあむの靴底描かれてるから位置が違うで別にでかくないのすぐわかるのにぃ SS パロディ カプなし
賞金首の町
キノたちがその町につくと、辺りは壁一面に張り紙が貼られた家々ばかりでした。
「紙ばかりだね」
「そうだね。きっと製紙産業が主なんだろう。こんなに紙を使えるなんて」
「なにかの宗教かもよ」
キノは軽口を叩くモトラド(注※二輪車。空を飛ばさないものだけを指す)を蹴り、体勢を立て直すとふたたび道を走らせました。
町の幅はとても広くしっかりとした道路が続いています。これはエルメスが喜びました。
「ガタガタ道じゃないなんて!」
「うん。お尻が痛くならないのは助かる」
キノはハンドルを横に曲げて体を倒します。キノの顔の横を、黄ばんだ紙が飛んでいきました。
まっすぐな道は見通しが良いのですが、いかんせん道路沿いの家から隙間なく貼られた紙たちが、粘着力を無くした順番に剥がれ落ちていきます。
それらが走っているキノたちの風圧に巻き上げられて、キノとエルメスにはとても迷惑でした。
「ねぇキノ、さっきから紙の束がすごよ。紙ふうせん!」
「紙ふぶきのこと?」
「そう、それ」
「こんなにきれいな町なのに、どうして紙だけがこんなにあるんだろうね」
町の広場につくと、キノはそこにモトラドを止めます。そして掲示板の前に行きました。お知らせがあるならここに情報が乗っています。
町の人にも声をかけようとしましたが、みな忙しそうに紙の束を抱えて歩きまわって、紙の剥がれた場所を探しては張り直して、を繰り返していて、旅人に興味は持っていません。 >>424
これやったらなぜ立ち位置違うの参考にしたんやろと思うけど適当なんやろな SS パロディカプなし
賞金首の町2
不思議なことに、あんなにも家屋に紙が貼られているのに、掲示板には何も貼られていませんでした。
その代わりに印刷された文字があります。
「赤井秀一。見ツケタモノニ、金一封」
キノは飛んできた紙をつかむと、引き伸ばして内容を読みました。そこには子供ががんばって書いたような文字と“あかい しゅういち”線と点と円がつながってできたようなのたくり回っている絵が書いてあります。
「………」
「下手くそだね」
キノたちは店や家の壁に貼られている紙を一通り眺めてみましたが、みな同じことばかり書かれてあります。
“赤井秀一”“目撃情報”“場外ヘ逃亡カ”“死亡”“生存の可能性アリ”
そして一様に、最後はこう締め括られます。
“情報求ム”
「誰だろうね。赤井秀一って人」
「さぁ?」
さっぱりわけがわからない二人は、近くの喫茶店に入りました。
キノは腹ごしらえ。そのあとにエルメスの燃料調達です。
「ねぇここって国のはしっこなんだよね?」
「うん。昨日言った探偵の国から出向するならここを通るように言ってた」
「情報がほしいなら普通国の真ん中に張り紙を貼るんじゃないの」
「そうだね」
幸いなことに喫茶店のなかは紙だらけではありませんでした。室内は落ち着いた音楽と、明るい壁紙の暖かな色です。料理を作っている匂いがいっぱいに漂っていて、キノは鼻をひくつかせました。
「店は外れじゃなさそうだ」
「ぼくにとってはハズレだよ」
残念ながらモトラドの席は室内にないようなので、キノは窓から見える位置にエルメスを置いて店に入ります。 >>442
赤井より安室のが長身てことにしたかったんやろ
あーやまが爆破してくれたけど SS パロディ カプなし
賞金首の町3
メニューを聞くと、ウエイトレスはこの町のオススメを進め、キノはそれを注文しましたすぐに蒸したての柔らかなパンと、挟まれた具材がメインの料理がやってきます。片手で食べられるその料理は手を汚すこともなさそうで、さっそくキノはパンごとかぶりつきました。
「……おどろきだ」
その料理があまりに美味しかったので、キノはひとつ平らげてまた同じものを注文しました。次にきた料理を今度は注意深く、じっくりと分解して眺めながら食べて、それから持ち帰りを注文しました。帰りにまだ暖かい包みを抱えると、キノがぼやきます。
「こんなに簡単そうに見えるのに、きっとぼくが作っても同じ味にならないような気がする」
「難しい材料なの?」
「具材は日持ちしないけど調達できるものだよ。」
「じゃあ挟むだけだ」
「……………」
飛び込みでも宿泊施設はたくさんあり、そのどれもがキノたちを歓迎しました。広い部屋狭い部屋サービスの充実した部屋、プールや庭のついた部屋天井が吹き抜けの部屋。どれもこれも値段は同じ、という破格です。
しかしキノは狭くて低くておまけにエレベーターのない二階の部屋を選んでエルメスを呆れさせました。
「そんなに気に入ったの」
「朝食も昼食も夕食も探す手間が省けるよ」
喫茶店の二階は宿泊施設になっており、頼めば食事も持ってきてくれるとのことです。できるだけ移動を繰り返すキノには珍しいことでした。
「散策はしないの?」
「もちろんするさ」
「同じ店ばかりじゃ飽きない?」
「……どうして特別な材料でもないのに味がこうも違うのか……それを突き止めたいんだ」
「挟むだけなんでしょう?」
「ぼくのレシピではね 」
翌日の朝食もキノは喫茶店で取りました。メニューは変わらず同じものを。モーニング、というセットにも心引かれましたが再現するためにも解明が必要です。暖かくて柔らかいパンと味付けと、ハムとレタスの食間をしばらく味わって。
「再現できそう?」
「………」
食事を終えて二人は道具屋を探しに町を走ります。何件か回り、キノは細々とした日用品を揃えました。パースエイダーの銃弾に固形燃料、備えの非常食などなどです。
しかし目当ての薬品類が置かれている店が見つからず、ようやく見つけたのは店の奥の高い棚の上でした。
キノはため息をはいて、背伸びし腕を限界まで伸ばします。この町はとても暮らしやすいけれど、踏み台がないことだけは不満でした。
キノが棚からグリセリンを取ろうと手を伸ばしていると、横から誰かの腕が顔の横をすいと通りました。
振り向くと人の良さそうな長身の、メガネをつけた男性が立っています。
「失礼、これでよろしかったでしょうか?」
「そうです。ありがとうございます
」
「いえ。役に立てたようでなによりです」
キノの代わりに品物を取った男は、キノに渡してくれました。
では、と会釈して去ろうとする男を、キノは引き留めました。
「すいません。ぼくは旅人なんですが、少しお話を聞かせてもらってもいいでしょうか」
「旅人さんでしたか。しかし私なんかでよろしいのでしょうか?私は生粋のここの生まれで、外に出たことはありませんが」
「いいえ。ぼくに親切にしてくれました。十分です。じつはこの町についていろいろ聞きたいのですが………みなさんなかなか話してくれないようで」
「ああ…そうですね。ここは情報が錯綜していて、皆それを見極めるのに必死なんです」 あむ「赤井より僕の方がおっきくして下さい!5〜8cmくらい!」
非公式ブック「まかせろ」
あむ「😆」
あーやま「赤井のが安室よりデカい」
公式「(数々のパネルとグッズ参照)」
あむ「😭」 SS パロディ カプなし
賞金首の町4
キノは品物を購入して男と一緒に店を出ました。エルメスを押してベンチへ向かうと男はモトラドにとても好意的で、次々に乗り心地をキノに質問しては感心を繰り返します。エルメスも面白がって会話に参加しました。
「モトラド好きなの?」
「ええ。私も昔乗っていましたから」
「あれ、この国から出たことがないのでは?」
「ええ。この国は広いでしょう?モトラドを乗る場所はいくつもあるんですよ」
そういって男は羨ましそうにエルメスの車体を眺めます。
「しかし変な町だよねここ。どこにいっても貼り紙だらけだ。それに書かれているのもみーんな同じことばっか!」
エルメスが言うと男が苦笑して答えます。
「仕方がありません。凶悪犯を見つけないとみんな安心できませんからね」
「赤井秀一とは、凶悪犯なんですか?」キノが聞くと男は頷きます。
「恐ろしい大悪党ですよ。彼の犯した罪は数知れず。世に名を轟かせた組織すら、彼の手によって壊滅されたとか」
「聞いたことがあるような気がします。……とは言っても、風の噂にしかすぎませんけど」
「旅人さんならそうでしょう。とにかく赤井秀一の名を聞いても、かかわらないことです。」
「でも金一封がでるんでしょ?」
「だから賞金稼ぎたちがこの町にやってくるんです。貼り紙は住人と彼らのせいです。少しでも赤井秀一を捕まえるようにと様々なことが書かれていますから」
「えーっとたしか長髪に目付きの悪い顔の大男なんだっけ?コートを着込んでてなかには銃や刃物がたくさん仕込んであるんだって壁の貼り紙にあったよ」
「そう?ぼくが読んだのは髪は短い黒髪でニット帽を被っていて左手で銃を持っているって。狙撃の射程範囲もすごく長いんだって」
「えー?!ぼくは銀髪だって読んだよ。ひどいヘビースモーカーで煙草は常にかかせないんだってさ」
「なにがなにやらだ」
「つまり、そういうことなんですよ」
男が笑いながら言います。
「凶悪犯である赤井秀一の情報を集めてすぎてしまって、どれが本物なのかわからなくなってしまったんです」
「本末転倒」
「本末転倒のことじゃ…って!エルメス」
「たまにはぼくも正解するさ。しかしそれじゃどれが凶悪犯赤井秀一なのかわからないじゃないか。どうやって本物を見分けるんだろう」
「それは大丈夫です。この町には治安維持局があって、そこの人間に赤井秀一を知っている人たちがいますから」
「面通しはできるって寸法だね!」
「そうです」
「でもそれならもうこの大量な貼り紙は必要ないのでは、」
キノが言いかけた時です。
「おい」掛け声に二人が隣を見ると、いつまにか近くにすり寄っていた男がいました。
目は蘭々と輝き、口元はつり上がっていて威圧感のある笑顔を作っています。
そして男は銃を握っており、引き金に指をかけていました。銃口の先はキノと、キノに対面する位置の男へ向けられています。
「……動くな。少しでも動くと撃つぞ!」
キノは少しだけ考えこみましたが、メガネの男は即座に両手をあげて体を正面に向けます。仕方なくキノも同じように手をあげました。
「おい、腰のパースエイダーを抜け。抜いたら捨てろ」
キノの反応と日頃からの鍛練なら十分に勝機はあるように思えました。それにここは町中です。人の通りも少なくありません。しかしメガネの男はそんなキノの気持ちを読んだかのように、重ねてキノに言いました。
「捨ててくださいキノさん。お願いします」
向けられた銃口はメガネの男に向いています。キノは観念してパースエイダーを銃ホルダーごと地面に起きました。
「この町は治安がいいと伺っていたんですけど」
キノが呟くと銃を突きつけている男が笑いだしました!
「おいおい!冗談じゃねえ、俺は強盗じゃないんだ」
エルメスが冷静に言いました。
「ちがうの?」
「ちげぇよ!俺は賞金稼ぎさ。ここらで一等ヤバイもんを当てに出稼ぎに来たんだ」
「賞金稼ぎならなおさら、ぼくたちは何も関係ないですよ」
「そうはいかねぇな。そこのボウズじゃないが、この男はな。」
「この人がなにか…?」
「俺が何も知らねぇと想ってるんだろ?この男はな、あの赤井秀一の居場所を知ってるんだ」
キノが目線を向けると、メガネの男は首を降りました。
「だそうですけど」
「ふん。しらを切ってるだけさ。こいつはたしかな情報筋だからな、なんたってバーボンのお墨付きだ!」
「バーボン?」 109ハロウィンキッド様がおらんのおかしいと思ったらこういう仕掛けか キッドしゃまかっこいいー!ハロウィンコスにキッドコスが入るのちょっとすごいと思うわ SSパロディ カプなし
賞金首の町5
エルメスが言うと、男はしまったと顔を歪めました。
「余計なことは知らなくていい。いや待てよ……てめえらにも顔を出してもらったほうが都合がいいか……?」
「それはいけません。ぼくはついていきますので、この人たちは見逃してあげて下さい。」
「え?」
「わぁ勇気ある」
メガネの男性は必死に説得を続けました。「彼らは旅人なんです。この町の事情を何も知りません。巻き込んではかわいそうだ」
だんだんと男が面倒くさそうな顔になっていくのがキノにはわかりました。
「まぁいいだろう。おい、お前。持ってる獲物全部だしな。それだけじゃねぇんだろう?」
だれか警官らしき人が来ないか周囲を見渡しましたが、誰も助けには来ませんでした。
キノは銃器をすべて奪われ、途中エルメスも奪われかけましたがメガネの男の説得によりなんとか二人は解放されました。
男は銃を人質の背中に押しあて、歩かせながら建物の影姿を消しました。
「どうする?キノ」
「どうにもこうにもないよ。武器がないんじゃお手上げだ。所持金を巻き上げられなかっただけ幸運さ」
「あの人大丈夫かな?」
「……さぁね」
キノはしばらく男たちが去った方向に顔を向けていましたが、エルメスに乗るとエンジンをかけて、来た道を引き返していきました。
翌日の朝、キノは喫茶店で朝食を取っていました。
昨日の出来事はすぐにここ町の治安維持局の人たちに伝えました。しかし即日発行の新聞記事に、昨日の出来事はいっさい書かれていませんでした。
新聞をすべて読み終えると元の場所に戻し、部屋に帰るとキノは荷物をまとめ始めます。見ていたエルメスが聞きました。
「行くの?」
「うん。ここはなんだがよくない気がする。住人が消えても事件にならないんじゃ、旅人が消えても騒がれもしないだろうから」
「そうだね」
キノたちが喫茶店から出て道を歩いていると、先の方で騒ぎが起きているのを発見しました。キノは騒ぎを眺めている人々の隣にたち、住人に何があったのかを聞きました。
住人は一瞬怪訝な顔をしましたが、キノが旅人だと知ると親切に教えてくれます。
「いきなり乱闘が始まったのよ。どうせ賞金稼ぎだろうけど。昔ワルだった、とか犯罪組織にいたとか。ほら赤井秀一って犯人がいるじゃない?そいつを捕まえに来た何人かが騒いで、いま治安維持局が来るからきっと捕まえてくれるわ」
「捕まったら彼らはどこにいくんですか?」
「治安維持局よ。簡単に出入りできないようになっているから、場所は知らないけどね」
キノは礼を言ってその場を立ち去りました。
それからキノたちは新鮮な食材を買おうとスーパーに寄りました。
携帯食料はたくさん買い込みましたが、町から離れるまでは日持ちする料理を食べたいのです。
採れたての野菜や瑞々しい果物を手にとり、選別していると、キノに声がかかりました。
「旅人さん?」
顔をあげると、男の人が立っています。その人はみるからに清潔そうな出で立ちをしていました。どこかで聞いたことのあるような声をしています。
しかし思い出せません。
こんな目立つ人は簡単には忘れられないはずです。彼はにっこりと魅力的な笑顔を作ると、
「お話するのは初めてですよね。ぼくは喫茶店で調理をしている者です。あなたの部屋への食事も作っていましたよ」そう言いました。
「それはどうも。………その、とても美味しかったです。どうやって作るのか不思議なくらい」
「ありがとうございます。旅人さんも買い物ですか?うちの部屋はキッチンが備わっていないので、料理するなら厨房をお貸しできますが」
「いえ、それには及びません。ぼくらはもうこの町を出るところですから」
「そうなんですか。それは残念です。もしよかったら、うちに来ませんか?お昼ごはんを一緒にどうでしょう」
にこにこととても親しげにランチを誘われました。エルメスが答えかけて、
「えーっと残念ですけど、」
「行きます」
「………キノ?」
「メニューは決まっているんですか?」
「いいえまだ。食材を決めてからにしようと思って」
「では誘われたついでに、ぼくがリクエストしてもいいですか?」
彼は少し驚いたあと、にっこり笑いました。
「ええもちろんですよ」 SSパロディ カプなし
賞金首の町6
料理人の男の家は町のはずれにありました。喫茶店は町の中です。ずいぶんと離れているのをキノが聞くと、普段は喫茶店近くの友人の家で寝泊まりしているそうです。
「たまの休日には帰って掃除やらなにやらしないといけないんです。今日は話相手がいるから退屈じゃありません」
料理人はそう言って、いくつもの手の込んだ料理を作りました。キノのリクエストもちゃんとあります。
「……パンを蒸すんですね」
「ふっくら柔らかくなるんですよ」
「お湯を沸かして野菜を茹でるんですか」
「パリッと歯応えがよくなるんです」
「オリーブオイルをハムに……」
「風味が際立つんです」
料理人の調理を見学していたキノは、上を向いてテーブルに戻ると、席に座りました。隣のエルメスが訊ねます。
「いいの?レシピを聞かなくて」
「あれは旅先ではムリだよ。手が込みすぎる」
「素直に面倒だって言う?」
「面倒だ。あんなにたくさんの工程面倒すぎてぼくにはムリだ」
「素直でけっこう」
「とてもとても美味しかったです」
キノはいつもよりたくさんの量をペロリと平らげました。これから旅に出るので、美味しい料理は食べ納めです。
料理人は食後のお茶と軽い米菓子を出してくれました。おなか一杯のはずなのについつい手が伸びてしまいます。
「そういえば、これ落とし物ですよね?」
キノがお腹をさすっていると、料理人がなにかをテーブルに置きました。
黒くて長い、見たことのある形をしています。それはキノがつかいなれたパースエイダーです。取り上げられたカノンもありました。
「これは」
「旅人さんの物だと思いまして。ちがいましたか?」
「いえ。ぼくのです。……これはどうして?」
「町の落とし物ボックスに届けられていたんですよ。見つかってよかったですね」
「………そうですか」
「……ふーん」
キノはホルダーに入ったままの銃を早速身に付けました。弾数と弾薬も点検します。特におかしいところは見つかりません。「旅に武器はかかせませんからね。気をつけるんですよ」
料理人はそう言って笑っています。
出会った時から変わらない笑顔でした。武器が手に戻ったなら町へ戻る必要もありません。キノは身支度を整えて、料理人に礼を言うとエルメスに股がりました。
「お世話になりました。あの、ひとつ聞いてもいいですか」
「なんですか」
「バーボンってなんですか」
キノが訪ねるとーーー料理人は笑顔を一瞬止めて、答えました。
「お酒ですよ。ウィスキーという種類の。限られた一部の国でしか製造されてなかったんです」
「ここにもあるんですか?」
「いいえ。その国はもう、滅んでしまいましたから」
長い長い道路を、モトラドが走り抜けます。運転者はゴーグルをして、前を向いていました。
「おかしな町だったね」
「うん。どこがどうなのか…具体的によくわからないけど」
「結局、赤井秀一ってなんだったゆだろう」
「ああそれはさ、」
道の影から、何かが飛びだして来ました。動物かと思ってキノは避けようとしますが、その何かもモトラドの軌道に添って素早く近づきます。スピードを落としていたことが災いして、ハンドルを男に捕まれてしまいました。
キノがよく見ると、その男は昨日に会った強盗の男です。男の目は血走っていて、興奮して息も乱れていました。
「乗せろ!乗せてくれ頼む!」
>>457
違うの?絵柄が109の奴系統だと思ったけど SSパロディカプなし
賞金首の町7
男が叫ぶ勢いでモトラドに乗り上げようとするので、キノは慌てて押し退けます。
「どうしたんですか。やめてください」
「罠だったんだ!クソッぜんぶクソッたれたやつらの罠だったんだ!バーボンの野郎裏切りやがった!」
「………?」
「なにが賞金首だ!話が違うんだよ最初から!なぁ乗せてくれ!俺はもうダメだ、正体がバレちまった」
「離してください。あなたを乗せるわけにはいきません」
「いいから乗せろ!ここにいちゃあぶねぇんだよ、二人のりくらいできるだろうが!」
「警告はしましたよ」
男は武器らしい物はなにも持っていません。キノは腰のホルスターに手をやります。男が諦める様子はなく、このままではきっと襲ってくるでしょう。
「汚さないでよね」
エルメスの声だけがのんびりしていました。
キノは男のうでをハンドルから引き剥がし、横腹を蹴りあげました。
男が苦しそうにうめきます。モトラドを後退させるも、男は道の先に立ちはだかったままです。
「警告は、しましたよ」
キノはパースエイダーを握りました。
キノが銃口を向ける前です。空気を切る鋭い音符がわずかに聞こえました。
銃を撃ったことのある者だけが銃声だと気づくことのできる小さな音です。
男の眉間に黒点がつきました。
すぐに点はひろがり、赤黒くなっていきます。血が静かに流れ落ちてゆき、男が前に一歩だけ進んで倒れました。
「撃ったの?」
「いいや」
キノはパースエイダーをホルスターにしまい、モトラドに足をかけました。それから体をひねり、先ほどまでいた町を振り向きます。
その町からこの道路まで一本道です。木々は所々に植えられているものの、景観はよく身を隠すほどの遮蔽物はあまりありません。
キノとエルメスは町を離れるまで一言も口を聞かないつもりでした。
あの町でどのような話題が命取りになるのかわからなかったためです。
キノは町から丘へと入りかけた道を眺めました。きっと撃たれた男は、ここまで逃げ伸びたらことで気が緩んでいたのでしょう。町からこの場所まで、かなりの距離がありました。
「……あんな場所から当たるんだ」
「どうするの?キノ」
「……いこうエルメス」
「そうしよう。そういえばさっきの話の続きだけどーーー」
「それはだめ」
「えっなんで?」
「………もう少し遠くへ行ってから話そう」
キノはそう言うと、走り出してアクセルを強く握りました。スピードが急にあがり、エルメスが文句を言います。
「出しすぎ!」
「すぐ緩めるよ。ここを離れたら」
言葉の通り、道路からキノの背中はどんどんと小さくなり、やがて見えなくなりました。
あたりは男の死体が転がった道があるだけです。人が通りかかるまで、この死体はそのままでしょう。もしくは誰かに片付けられるかもしれません。
風が吹いて、木々の葉が揺れます。
太陽の柔らかい日差しも揺れて、白い光を反射しました。それはどうやら遠くの、スコープの光のようでした。
思ってたより長くなったしまいまして申し訳ない
キノ旅アニメでハッスルしたからみんなアニメみてね! >>460
キノの旅懐かしかったわ
でもSSは全部書いてから投下した方がええ
長く占領することになるからな
あとせっかく長く書いたんやから支部に投下するのも良かったと思うで 雰囲気出てるなあ
アニメは見たけどあんまり動かんし来週が本番って感じやな >>460
乙やで
解釈を読み手に任せる感じとか台詞回しがキノっぽかったわ キッド様のやつ何故かCheese!の公式垢もツイートしとんやけどマルキューじゃないぽい? キノ原作未だに買ってるからめちゃくちゃ楽しめたで!
支部でも良かった気がするけどクロスオーバーは何かと扱い難しいからなあ >>466
ここじゃ分割多くなって勿体ないなと思ったんやけど
クロスネタだからちょっと難しいんか クロスオーバーなんかぁ
わいキノ全然知らんからよくわからんかった >>467
ちょっと前にコナンはクロスオーバーで揉めたばかりやしな
そうでなくてもクロスオーバーはかなり気を使わないと面倒くさいことになる
このキノのやつはキノって作品の性質上上手く落とし込んでるから大丈夫やろけど >>461
全部書いてからやったんやけど改行とか字数で遅くなってしもたわ
次気をつけるは >>472
クロスオーバーで揉めたの知らんかったここで?支部で? 本誌休載中で暇そうな婆をワクワクさせてくれるキッド様 >>478
これ暗号なんか?なんか意味が隠されてるの? コラ キッド
グラブルにキッドしゃまほしい…って想いながら黒ネコの塗ってたら公式からなんか来てた〜!
明日楽しみー!
https://i.imgur.com/SnNsGsR.jpg >>488
かっこええ!キッドしゃま〜♡
前グラブルあむとかぷよあむとか作ってくれた人かな?めっちゃうまいな キッドのやつおんもでは冬のSP予告説が有力なんやろか cheeseが宣伝してるからちゃおみたいにコラボするだけとちゃうんか キッド様じゃなくて快斗にして欲しいけど駄目なのよねぇ >>496
だってどんなテーマでもグッズでもあの衣装で正直浮いてるわ
和テーマの時はせめてラインナップから外してよって思っちゃう 単体ならキッド華やかでええんやけど
和とかハロウィンとか衣装テーマある時には浮いてて可哀想や >>497
テーマ関係なしにわいは快斗やなくてキッド様が一番すこやからグッズは大満足や >>499
わいもキッド様大好きやけどイチゴを味噌汁にいれたくないように適材適所や
それに見た目のバリエーションも狭めて飽きた >>501
色変えたらキッド様ちゃう気もするし
コナンと新一だぶって入れるよりキッド様快斗にした方が簡単やのに わいもキッド様が一番すこやから今のままでええなぁ
飽きた事もないで >>507
18年も同じようなグッズ出されとるとなあ
衣装替えくらいしたってええやん キッド様は別枠と思ってるから浮いてるとか思わんな
正直あの格好は毎回浮いてるようなものやし みんな色んな服着てて一人だけハブみたいやんとは思う 京まふグッズはキッド様最推しのわいでも欲しいと思わんかった >>510はハロウィンとかで特別浮いてるとは思わないって事な
あれで浮いてるならコナン達と一緒の時一人だけ毎回浮いてる事になる キッド様はグッズやと表情も似たようなどや顔やから代わり映えせん
もっとコミカルな慌て顔とか照れ顔とか無邪気笑顔も出して欲しい むしろハロウィンの方が正常やろ
普通の格好してる学生や大人組に混ざってる時の方がおかしいやろ >>513
ハロウィンは珍しくテーマと格好が一致した例やん キッド様が批判されとると勘違いしとる婆おらん?
キッド様の色んなバリエーション見たい言うとるだけやで >>517
誰も勘違いしとらんで
満足してるのもいるってだけや ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています