はー眠れないで安室×わいの夢書き捨てるな


わいはくそったれな組織に実験動物として買われた女の子(12歳)や
3つの頃から組織で人間扱いされとらんかったから表情も死んどるしろくに言葉も喋られへん
そこに公安の捜査が入る
先行して潜っとった安室は実験助手として入っとって実験動物(つまりわい)の身の回りの世話をすることなったんや
プロの安室はもちろん余計なことなんかせーへん
淡々と感情のない冷たい目で仕事をする
だけどある日気付いたんや
安室が掃除終えて出てった後に飴玉が一個落ちとることに
わいは初めはそれになんの感情も抱かんかった
だから床にほおっといた
何回も何回も飴は落ちとったけどわいは手を出さんかった
ある日いつもは掃除するとすぐ出てってってた安室がポケットから飴を取り出して口に放りこんで美味しーって笑った
そんでまた飴を落として出てった
わいは物心ついてから人間の笑っとるとこなんて見たことなかったからそれが凄く衝撃的であんな顔するもんてなんなんやと飴を食った
その甘さに衝撃を受けて生まれて初めてわいは笑った
そっから安室に心開いたわいはいろいろあって組織が壊滅したあと安室に引き取られることになった
他の人間に引き渡そうとするとわいが自傷行為に走ったから仕方なく、や
わいはまだ学校に行けるほど社交性育ってなかったし言葉もおぼつかんから安室の帰りを部屋でまって帰ったら色々教えてもらっとった
少しずつ人間になるわい
同時に女としても目覚めてきよった
組織の実験でわいの二次成長は遅れとったけど生理が来たりした
そしたら安室が男ってことを意識しだしたんや
ところがそんなある日男が押し掛けてきた
黒いニット帽を被った目付きのヤバい男や
その男の前では安室は見たこともない顔や言葉がポンポン出てくる
わいはニット帽に嫉妬した
ニット帽はその後安室とわいの家に居着いた
仕事ないんやろうか
やから必然的に日中はわいとニット帽が一緒におることになった
でもニット帽はわいに干渉してきたりせんかった
自分のことやっとって昼御飯作ってくれたりはする
だんだんわいもニット帽に警戒解いて色々聞くようになった
「あたしとーるのこと好き」
「奇遇だな俺もだ」
「あたしのにしたい」
「俺もだ」
「とーる一人しかいない」
「ああだからお前にはやらん」
そんでわいは癇癪起こして暴れる
安室が帰って来てニット帽が怒られる
わいは満足
そんな毎日やった
ただだんだん勉強するうちにニット帽には勝てんのやないやろうかって思うことが増えてきた
安室はわいとおると困っとるってことがわかった
ほんまはわいを引き取りたなかったいうことも
そんなある日真夜中にしっこに起きたわいは見てもうた
動物のようにまぐわう安室とニット帽(その時はニット帽オフ)を
素の自分剥き出しで求め会う雄二人を
扉隙間に安室はすぐ気付いた
わいとがっつり目があった安室は一瞬驚いてそれからくしゃっとわらって口パクでごめんねって言った
それに気付いたのかニット帽が腰をぐいと安室に押し付けてその瞬間安室が高い声を上げて背を反らせた
わいは慌てて自分のベッドに飛び込んで布団を被った
さっきの光景が目に焼き付いてちっとも眠れんかった
翌朝安室が「君も十分他人と一緒にいることに慣れただろうから」と養護施設に移る話を持ちかけてきたからわいは静かに頷いた
それから数日後、わいは施設の職員が迎えに来て安室も家を去ることになった
お別れにと安室がわいの手に握らせたのはいくつかの飴玉やった
わいは泣きながら「ニット帽から奪いに来るからね!ニット帽よりかっこいい大人になるからね!」と安室に告げた
安室も泣きながらうんうん言って抱き締めてくれたけどニット帽はわいを鬼の形相で睨みながら絶対に返り討ちにするいうとった
いつかまた会えるとええ、その時にも安室の隣にはニット帽がおるとええ、やってニット帽から奪わんと意味ないからな
そう心に誓ってわいは新たな生活へと旅立ったのだった