ジンバボSS



「ベルモットに聞いたんですけど――」
「ああん?」
「あなたセックス上手いんですって?」
「ちっ」
「男もイケます?」
「何が言いたい」
「後学のためにご教授願おうかと」
「ふん……」

「おい」
「はっ……うん……なんで……す?」
「てめえ初めてか」
「それがなにか……?」
「ちっ」
「ちょっと、なんでやめるんです」
「処女はめんどくさい」
「うわっそれ女性に言ったら最低なセリフですよ」
「うるせえ」
「わかりました、誰か適当なので経験積んでから出直しますよ」
「ああん?」
「僕結構カンがいい方なのですぐコツをつかむと思うんですよね」
「てめえそこまでして俺と寝たいのか」
「だってあのベルモットが『ジンは最高よ』なんて言うんですよ。これは探り屋の血が騒ぐというか」
「そのために何人も男銜え込むのか」
「だって処女は嫌なんでしょう?」
「……」
「とりあえず拡張と、後ろで快感拾えるようになればいいですよね……って、うわっ!ちょっといきなり押し倒さないでくださいよ」
「気が変わった」
「へっ?」
「てめえは俺がメスにしてやるよバーボン」
「……お手柔らかにお願いします、ね?」

「す、すごかった……」
「そうかよ」
「僕正真正銘の初物だったんですよ?それがあんな……、あんなところでキモチヨクなっちゃうなんて……」
「……ふん」
「あ、ジンちょっと嬉しそう」
「うるせえ」
「でも比較対象がないからこれはちょっとわかんないですね」
「あ?」
「もしかしたらジンのテクじゃなくて僕がものすごくお尻の才能あるのかもしれないし。ほら僕ってあらゆる才能ありますから」
「いちいちむかつく野郎だな」
「やっぱり比較検証って大事ですよね。よし誰か適当なのに声かけようかな。ライあたりとか……」
「下らねえこという体力あるならもう一回付き合え」
「待って今は無理さっき散々……ん……あっそこ駄目……!あっあっ……」

「っていうのが僕らの始まりでしたねぇ」
「突然思い出話初めてなんだ」
「いや結局あなた以外に抱かれてないなと思って」
「ウォッカ交えて3Pするかと聞いたら拒否したのはてめえだろ」
「いや慰労会で熱海に行ったとき見ましたけどあれは無理ですよ。入れたら人工肛門不可避です」
「あいつ風俗に専用の女がいるって言ってたな。並の女じゃ入んないんだとよ」
「うわぁ……」
「本当に俺以外には抱かれてないのか」
「ええ。あっでも赤井とのあれは入るのかな?いやノーカンだよな」
「おいぶつぶつ何言ってやがる。てめえ赤井秀一に抱かれたのかてめえもNOCか」
「ちょっと下のピストル突きつけないでくださいよ、最低だなおい」
「とっとと吐け」
「前に任務でもぐりこんでるゲイバーでまな板ショーしろってライと絡まされただけですよ」
「薬持ち逃げした野郎探してた時か」
「あなたが覚えてるなんて珍しいですね。挿入直前までは一通りやって指で何回かイカされただけ。そういう意味ではあいつ上手かったな、手マンだけだけど」
「……ちっ、それであの時ライの野郎『つまみ食いさせてもらったぞ』なんて報告書に書いてきたのか」
「あなたたち、直接会ったことなかったのに妙に仲悪いと思ったらそんな文通を」
「文通じゃねえ」
「はいはい、赤井ももう死んだし昔の話でしょ」
「いや気に食わねえな」
「はい?」
「てめえのご自慢の脳味噌で赤井秀一がやったこと全部思い出せ。俺が同じことしてやる。どっちが上手いか、たっぷり味あわせてやる」
「いやちょっと待って。ついさっき抜かず3発とか思春期の子供みたいにやりまくった後でしょ」
「てめえは俺が3回イク間に勝手に5回もイったじゃねーか。数が釣り合わねえだろ?」
「無理無理無理。イキ過ぎておかしくなっちゃうから!」
「たっぷりオカシクしてやるぜ?バーボン」