>>50
あるサラリーマンがいた。
休みの日に久々に実家に帰り変わらない自分の部屋でくつろいでいると、小学校の頃の連絡網を見つけた。
懐かしい名前を下へ辿っていくと、初恋の男子の名前で視線が止まる。
野ン毛くん...今どうしているんだろう。

東京に出てきてもう7年が経つ。
同窓会の連絡は来ていたが仕事の都合で結局一度も行けなかった。
東京に出てきていた親しい友人たちとはたまに会って酒を酌み交わしていたが、その中に彼の姿はいなかった。
連絡網に載っているのは彼の実家の電話番号。
きっと彼はいないだろうけれど、掛けてみようか。
そう思い、少し緊張しながらスマホに番号を打ち込んだ。

プルルル...プルルル...プルルル...