駄文ss(沖安)

その日は高気圧に挟まれた雲が多大な反乱を起こし多大なスコールを引き起こした

女子高生のモブ子は傘を忘れ自宅までダッシュで走っていた
息が切れ、閉まっている店先の軒を借りる
雨と汗で不快指数が増す

ふと近くに停まってる白い車に目がいった
スポーツカー?…あまり見ない型だ
気のせいか、車体が揺れている気がする

ぺちゃっ!ぺちゅん!ぱつん!
何か小康状態になってきた雨に混じってにちにちする液体のような音がしているような気がする

何故か雨の湿気で曇って見えなさそうなガラス越しに、サラサラのシャンパンゴールドの髪をした王子様のような男が手をついて後ろの誰かの何かを堪えているのは気のせいだろう

モブ子はいたたまれなくなって再び雨の中を走って去った

車の行方は杳としてしれない